3月11日(月)
【相場概況】
【日経平均寄与度ランキング】
【業種別】
【ヒートマップ】
半導体株と為替感応度の高い銘柄が大きく下落しています。
【売買代金】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
大日本印刷(7912)が大幅続伸しています。
同社は、前週末8日の大引け後、発行済み株式総数の8.31%にあたる2,000万株、500億円を上限とする自社株買いを発表しました。
取得期間は3月11日から9月30日までで、資本効率の向上と株主への利益還元及び将来の機動的な資本政策を可能とすることが目的としています。
また、自社株1,500万株(発行済み株数の5.13%)を3月19日付で消却すると発表しました。
岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「11日の株式相場全体が下落しているなかで、非常に良いタイミングの発表になった」と語り、2023年4〜12月期の業績は堅調で、さらにPBR(株価純資産倍率)はこのところ上昇基調にあるものの、引き続き節目の1倍近くの水準にとどまっていることから、株価指標面の割安感があるとして「株価は中長期的な上昇基調を保ちそうだ」とみているようです。
ラーメン店を展開する丸千代山岡家(3399)が3日続伸し、上場来高値を更新しています。
同社が、8日に発表した2月の既存店売上高は前年同月比42.8%増となり、大幅な伸びを示しています。
客数は36.8%増、客単価は4.4%増になっています。
うるう年の効果もあったものの、来客数の大幅な伸びが寄与した面が大きいようです。
山岡家は郊外のロードサイドに店舗を多く構えていますが、同社は「連休で家族連れでの来店が増えたことが客数の増加につながったほか、テレワークの定着で地方のロードサイド店での昼食需要が伸びる傾向が続いている」(管理本部)と回答しています。
深夜営業の店舗では、夜間に働く人の飲食需要も捉えているとのことです。
https://www.tomita-electric.com/
トミタ電機(6898)が急反騰し、一時ストップ高になるまで買われています。
同社は先週末8日引け後に、集計中の2024年1月期の連結業績について発表しました。
売上高が従来予想の14億7,800万円から前期比25.5%減の14億9,200万円へ、営業損益が7,300万円の赤字から2,700万円の赤字(前期は1億4,300万円の黒字)へ、最終損益が8,200万円の赤字から3,300万円の赤字(同9,500万円の黒字)へ上振れて着地したようだとしています。
製造原価並びに販管費の圧縮に努めたことに加えて、退職給付引当金の戻し入れなどがあったことが要因としています。
本日の株価は高寄り後大きく跳ね返される場面があったものの、後場戻して終えており、上値慕いの強さを示しています。
https://www.hokto-kinoko.co.jp/
ホクト(1379)が4日続伸し、昨年来高値を更新しています。
同社は先週末8日引け後に、2024年3月期の連結業績予想について発表しました。
営業利益を19億2,000万円から27億円(前期は29億4,800万円の赤字)へ、最終利益を7億円から28億円(同20億3,700万円の赤字)へ上方修正しています。
原材料費、電力費、燃料費などの製造原価が計画を下回ることが利益を押し上げる要因となり、最近の円安による影響で、計画には見込んでいなかった為替差益も発生するようです。
また、未定としていた期末配当予想を40円とし、年間配当は50円(前期40円)となる予定です。
本日の株価は高寄り後も一段高を見せるなど見事な逆行高を演じており、上値余地は残されていそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
ギャップダウンからスタートし、2/29安値(38,876.81円)を終値ベースでも下回っており、調整トレンド入りを示唆しています。
ボリンジャーバンドをみても、+1σ(39,707.57円)を完全に下離れており、中心線の25日線(38,408.99円)にサヤ寄せしてきていることが見て取れます。
下落トレンドに突入している場合は、25日線を下回ることも、よくあるため、25日線と-1σ(37,110.42円)のレンジに下落する局面も想定しておいたほうがいいかもしれません。
本日は、TOPIXの前引けの下落率が-2%を超えていたにも関わらず日銀のETFの買いは有りませんでした。
昨日のブログに書いた、時事通信の報道にプラスして、日銀はETF戦略についても修正する可能性がでてきており、株式市場にはマイナスに作用しそうです。
今後、海外短期筋の先物主導の売りで狙われるおそれもあり、ボラの高い思わぬ下落もあるかもしれません。
リスク管理は、しっかりしておきたいところです。
【本日のトピック】
さて、本日の日経平均は、今年一番の下落になりましたが、日経平均が4万円時代となった現在、下げ率に直せば、2.2%の下落でしかないことがわかります。
決して暴落という水準ではないですね。
個人の信用評価率が2014年1月以来の-3.6%まで縮小し、相場が暴落するとの論評もありますが、4万円時代の日経平均のメインプレイヤーは、あくまで海外投資家です。
米国のマージン統計を見ると、1月の統計までしか出ていませんが、あまり水準が変わっていないことがわかります。
(詳しいことを知りたい人はこちらをどうぞ!)
海外投資家は、日本の投資家ほど熱くなっていないようですね。
ただ、メインプレイヤーが海外投資家だからこそ、日銀の政策変更には大きく反応するのかもしれません。
そういう意味では、しばらくはボラの高いマーケットが続くのかもしれません。
ただ、上記のとおり、日銀は政策変更の時には事前にリークして、マーケットに事前周知させる傾向があります。
3/8の時事通信の記事や、本日日銀がETFを買わなかったのも姿勢変更の前触れなのでしょう。
次の日銀政策決定会合の総裁会見は3/19(火)です。
それまでには、マーケットが政策変更を折り込み、仮に政策変更が実際にあったとしてもアク抜けで上昇するのではないかと思います。
前述のヒートマップをみても、為替感応度の高いところは下落率が高いため、内需の業績不安の少ない銘柄を、しっかり引き付けて買うチャンスと考えます。