5月7日(火)
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【個別株】
楽天グループ(4755)が急伸しました。
7日付の日本経済新聞朝刊が、1月に始まった新たな少額投資非課税制度(NISA)について「3月末時点の開設数のシェア首位は楽天証券だった」と報じました。
日経が独自に聞き取ったところ大手10社のうち、3月末時点の開設数のシェア首位は楽天証券で520万程度の口座を獲得したとのことです。
全体に占める割合は約35%となり、楽天証券を傘下にもつ楽天グループの業績押し上げにつながるとの期待から買いが入ったようです。
日本証券業協会によると証券会社10社で1〜3月の新規口座開設数は170万件と前年同期比3.2倍に膨らんでおり、楽天証券と約477万口座のSBI証券のネット証券大手2社が突出しています。
アイザワ証券の三井郁男・投資顧問部ファンドマネージャーは「口座数の増加は顧客の囲い込みにつながり、中長期的には楽天グループが提供する他のサービスとのクロスセル(併売)による業績拡大につながる」と指摘しています。
丸紅(8002)が5日続伸し、連日で上場来高値を更新しています。
同社は、2日に金額ベースで500億円を上限とする自社株買い枠の設定を発表しました。
発行済み株式総数(自己株式を除く)の2.3%に相当する3800万株を上限に自社株買いを実施する予定で、5/7に実施した自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による市場買付197万1,600株と共に5月7日から9月30日までの間で実施するとのことです。
また、年間配当は1株あたり前期比5円増の90円を計画しており、一部アナリストの予想を上回りました。
他の大手商社が(配当と自社株買いの合計金額を純利益で割った比率である)総還元性向を40%程度に設定する一方、丸紅は30〜35%を目標としています。
市場では「丸紅には総還元性向を引き上げる余地があり今後、積極的な還元姿勢を示せば、株価の上値追いも期待できる」(岩井コスモ証券の清水範一シニアアナリスト)との声があるようです。
https://www.mitsubishicorp.com/
反面、三菱商事(8058)は大幅続落になっています。
連休前2日に発表した決算がサプライズが無く出尽くしと見なされたほか、バークシャーハサウェイ年次株主総会で、同社など日本の商社5社への投資について、非常に満足していると改めて評価したものの目新しい発言も無く、出尽くし的に売られている様子です。
世界中の投資家が注目するこの年次株主総会で、商社株に追い風になるような目新しい発言があると期待していた向きも多い様子でしたが、バークシャーハサウェイは商社5社の保有比率は足元で約9%に達しているとを明らかにしており、買い増ししても、それぞれ最大9.9%までとしているだけに、買い増し余力は乏しい状況です。
さらに自社株取得により、バークシャーハサウェイの出資比率が高まる可能性もあり、それを考慮すれば、これ以上の買い増しは無いとの見方もあるようです。
株価は、思惑で買われていたところもあり、目先は調整がありそうです。
GreenEnergy & Company(1436)が急伸しストップ高まで買われています。
同社は本日12時50分頃に株主優待制度を拡充すると発表しました。
現行では保有株数に応じて「QUOカードPay」を1,000~3,000円分贈呈していましたが、変更後は300株以上の保有で一律30,000円分を贈呈する方針です。
現在の株価で計算すると
300株320,700円ほどの投資で... → 3,600円:配当金(予定) → 30,000円:優待のQUOカードとなり約10.4%程度の利回りになります。
また、同社の流通株式比率を25%とすると流通株式は約108万株になります。
108万÷300=3,600人となり、QUOカード年間3万円で総額1億強の支出であり、上限が見えているため持続可能な優待と見る向きもあります。
株価は、明日以降も人気化しそうですが、飛びつき買いは危険かもしれません。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
ローソク足は変形ながら「下位の陽線五本(五陽連)」を形成し、25日線(38,779.02円)をわずかに上回っています。
MACDも陽転し、目先は強含む可能性があるものの、現状はダブルトップからのネックラインまでの戻しともとれる位置であり、現水準を上抜けて、明確に25日線を上放れることができるかが注目されるところです。
【本日のトピック】
さて、オリエンタルランド(4661)が大きく売り込まれています。
年初の高値(5765円)から5カ月足らずで1,500円近くの下落になっています。
売り込まれている要因として考えられるのは、同社株を1.6%保有している京成電鉄(9009)に対し、英投資ファンドのパリサー・キャピタルが同社株の持ち分比率を2026年3月末までに4%ほど引き下げて15%未満にすることを要求していることがあげられます。
同ファンドは、上記要求を法的拘束力のある株主提案として提出しており、24年6月に開催予定の定時株主総会の議題となる様子です。
ただ、京成電鉄は拒否をする姿勢で、パリサー・キャピタルも京成電鉄の1.55%の株主にすぎませんので、恐らく要求が通ることはないと思います。
あと、4/26に発表した2025年3月期連結業績予想について、純利益が前期比0.2%増の1,205億1,700万円としていますが、コンセンサスの1,407億2,400万円を大きく下回ったことが嫌気された向きもあるようです。
ただ、同社の当期実績を見ると、訪日外国人の入園者数が増加しており、単価も上昇していることがわかります。
現状の為替水準を考えれば、訪日外国人の入園者数が減ることは考えにくいと思います。
昨日、井上選手にあれだけボコられたネリが、本日はディズニーリゾートに訪れるくらいですから、やはり外国人にとっては魅力的なのでしょう。
そして、6月には、ディズニーファンが待ちに待ったファンタジースプリングスが開園になります。
新規コンテンツを導入する予定もあり、会社の見通しは、固く見積もりすぎているように感じます。
現状でもPERは58.2倍で、決して割安な株ではありませんが、株主優待で1dayパスポートがもらえることもあり、(100株でも3年もてばもらえる)同社株は常に割高に買われる傾向があります。
ここ10年の平均PERが61.34倍であることを考えると、現状はむしろ割安ということになります。
株価は、RSIが28.47%まで下落してきたことや、25日線乖離率が-8.03%まで開いてきたことを考えれば、かなり売られすぎの水準まで下がってきたように感じます。
ただ、「落ちてくるナイフは掴むな」とか「もうはまだなり」という格言がある通り、反転したのを確認してから入るのが安全と思われます。
しばらく様子を見ながら、25日線を上抜けるのを確認してから参戦するのが面白いかもしれません。