6月14日(金)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別株】
14日付けの日本経済新聞が、「キリンHDは健康食品大手のファンケルを買収する」と報道しました。
1株あたりの買い付け価格は13日終値(1884円50銭)に3割の上乗せ幅(プレミアム)をつけるとみられ、買収額は約2100億円とみられています。
この報道を受けキリンHDは「本日の取締役会において付議する予定」とするコメントを開示し、同社も「検討していることは事実」と発表しました。
休み明けも、同社株にはTOB時に上乗せされるプレミアム分を期待した買いが続きそうですが、キリンHD(2503)は軟調な動きになっています。
auカブコム証券の河合達憲チーフストラテジストは「キリンHDの24年12月期の連結営業利益(国際会計基準)予想が1850億円であることを踏まえると、報道による買収額の2100億円は大きく、まずは財務負担などを懸念する動きになっている」とみているようです。
リード(6982)がストップ高買い気配になり、年初来高値を更新しています。
同社は、13日、トヨタ自動車(7203)が販売する「ランドクルーザー250」の複数の外装部品生産を受注し、量産を開始すると発表しました。
同社は、SUBARU車以外の大口受注は初めてとなる模様です。
今後はアニールレス技術への展開にとってもポジティブな影響が想定される状況と見られ、株価は一段高が期待できそうです。
https://jp.medialinks.com/medialinks/
メディアリンクス(6659)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、14日、マイクロ波の専用回線上でのPTPとIPを用いたSTLの実証実験に世界で初めて成功したと発表しました。
PTP(Precision Time Protocol)とは高精度な時刻合わせを行うためのプロトコルで、STL(Studio to Transmitter Link)は放送局から送信所(電波塔等)まで放送信号を伝送するための回線のことです。
マイクロ波の専用回線は、国内外の多くの放送局のSTL伝送で広く利用されており、同社は今回の実証試験の成功をもとにIP/PTP伝送方式によるSTL伝送を国内外の放送局に提案していくとしています。
株価は2年ぶりの水準を駆け上がり始めています。
ダブルスコープ(6619)がストップ高まで買われています。
同社は13日引け後に、2-4月期連結決算を発表し、純利益が7億2,200万円となり第1四半期時点で通期計画5億円を超過しています。
売上高は144億7,100万円、営業利益は5億5,400万円で着地しました。
主力の車載用電池向けセパレーターが好調だった一方、原材料費など各種費用は増加したようです。
純利益ベースでは為替差益の計上や支払利息が期初の予想を下回ったことが寄与したとのことです。
現値上方500円から600円水準は3月の急落時に空けた大きな窓レベルで、勢いが付くことも期待できそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は反発!
ローソク足は、陽線ながら、長い上ヒゲを形成し、終値ベースでは、5日線(38,916.54円)、75日線(39,016.00円)を下回り、上値の重さを示唆しています。
ナイトセッションの日経平均先物は38,460円 -380円で戻ってきています。
場中に伝わった日銀政策決定会合については、事前に報じられていた通り、国債買い入れの減額についてであったものの、方針が決定されただけで、具体的な減額計画は7月に先送りされるものとなりました。
報道をハト派と受け止めた為替相場は、一時158円台まで円安が進みましたが、相場終了後に開催された植田総裁会見で「減額する以上相応の規模になる」「7月以降、経済物価情勢次第で利上げすることは当然ありうる」などと発言したことが報じられると、今度はタカ派と受け止められ、ドル円も一時156円台まで行ってこいになりました。
加えて、フランスのCAC40指数が、週間で6%下落(日経平均で言うと、2,000円くらいの下落に相当)したことも警戒されて、日経平均先物の下落に繋がったようです。
週初の日経平均は下落からスタートすることが予想されますが、先週末のメジャーSQ値 38,535.35円を維持できるかで目先の相場の方向性がきまりそうです。
【本日のトピック】
さて、エヌビディア(NVDA)の無双状態が続いています。
10年前に150万円買っていれば、現在4億円になっている計算になりますので夢がありますよね。
結局エヌビディア株で一番儲かったのは、相続でもめて営業マンが触れなくなった口座という笑えない話もあるようです。(相続が円滑にいったら、即効でラップにされる⁉)
まさに、「一生一緒にエヌビディア ♪」状態です。
なぜ、こんなことになっているのでしょうか?
単純に考えれば、エヌビディアのキャッシュフローで説明できそうです。
エヌビディアは半導体の設計と開発を主たる事業とし製造はTSMCに委託するファブレスメーカーです。
仮にエヌビディアが販売する半導体が200㌦として、TSMCが請け負うのが100㌦。
エヌビディアのキャッシュフローが差額である100㌦と仮定します。
そこに、生成AIの爆発的なブームが到来しエヌビディアへの注文が殺到して来ました。
しかしながら、TSMCの半導体の製造は直ぐには大量生産は出来ないためアメリカや日本でも製造拠点を設けて増産しようと対策していても、殺到する注文には全く応じきれない状態です。
結果、エヌビディアへ半導体の注文が殺到するが、製造を委託しているTSMCは全く対応出来ず受注の山が積み上がる一方となります。
そのため、需給バランスが崩れ需要超過となるゆえにエヌビディアは販売価格を引き上げて行くことになります。
しかしながら、エヌビディアが販売価格を引き上げてもTSMCへの製造委託はTSMCの製造の上限には変わりはないのでTSMCへの委託価格は変わりません。
例えばエヌビディアの販売価格が200㌦から400㌦へと高騰したと仮定しTSMCへの委託価格は変わらないので100㌦と仮定すると
400㌦-100㌦=300㌦
となり、エヌビディアの1個当たりのキャッシュフローは100㌦から3倍増の300㌦になることになります。
ざっくり、このような状況がエヌビディア物語の現状です。
ところが、当然、このような状況に持続性はありません。
1、TSMCの製造が追い付いて来る
2、他の半導体メーカーが対抗して来る
3、半導体を使用している生成AI関連の企業がエヌビディアの高価な半導体を使わずとも安価な半導体でも可能となるように対応して来る
などの状況がいずれはやってくるでしょう。
そうなれば、販売数量は増加の一途なのに販売価格が急低下し利益率が急低下する局面がくると思います。
恐らく、そういった局面では株価も20%~30%の暴落がおこるでしょう。
それなら、「今売ればいいじゃん!」ということになりますが、そうとも言い切れないのが株式投資の難しいところです。
なぜなら、エヌビディアの利益率が正常化し急低下するのは、今すぐとは考えにくく、早くとも半年後~1年後と想定されます。
その間、株価は20%~30%上昇している可能性が十分あり、仮に将来暴落があったとしても、今の売却が正しいとは言えない可能性があります。
エヌビディアの将来性が危惧されるならば、売り一択になりますが、利益率が正常化することによる、一時的な下落ならば、結局持っておいたほうが正解だったということにもなりかねません。
少しづつ売り上がり、暴落で買い戻すなんてことができればいいのかもしれませんが、なかなかそんなに器用にできる人は少数派でしょう。
結局、売却するかどうかは、その人のリスク許容度と胆力しだいなのでしょうが、エヌビディアの20%~30%の暴落は、いつかは起きると想定しておいたほうがいいと思います。