6月19日(水)
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三菱自動車(7211)が大幅高になっています。
日本経済新聞電子版が18日、「三菱自動車は2025年3月期の株主還元を拡大する方針だ」と報じました。
同社社長の加藤隆雄氏が日本経済新聞の取材に応じ、追加の株主還元について「投資の見極めができた段階で、今期中にもやらなくてはならない」と述べ、増配か自社株買いかは「両方の可能性をみる」と語りました。
同社は、新型コロナウイルスの影響による販売減や生産能力の縮小に伴う損失で、2021年3月期の最終損益が3123億円の赤字に陥り、同期から2年連続の無配になっていました。
販売回復や合理化により、今期配当予想は1株15円としていましたが、配当性向は期初時点で15%台の見通しにとどまっており、上場企業の平均(30〜40%)より低い状態です。
同社の配当利回りは、本日でも3.3%であり、さらに増配になれば、高配当株として魅力が増します。
株価は一段高が期待できそうです。
ストレージ王(2997)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、18日引け後に、記念株主優待を実施すると共に、通年でも株主優待制度を導入すると発表しました。
上場3年目を迎えた記念として、7月31日時点の株主を対象にQUOカード2,000円分を贈呈するとしており、また、同社株への投資魅力を高めるため、毎年1月31日時点の株主を対象に保有株数と継続保有期間に応じて、QUOカード3,000~6,000円分および自社のトランクルーム割引券2,000~5,000円相当を贈呈します。
株価は、目先、昨年11月の高値692円を目指す動きになりそうです。
千代田化工建設(6366)が大幅反発しています。
同社は、19日、米国テキサス州でLNG(液化天然ガス)プロジェクトを共同で遂行している米ザクリ・インダストリアルが米国連邦破産法第11章(チャプター11)を申請した件について、同プロジェクトの顧客である米ゴールデンパスLNGターミナル(GPX)社が、ザクリ社のプロジェクト離脱などを求める申し立てを行ったと発表しました。
ザクリ社の正式離脱に備え、短期的・長期的な遂行プランの協議を継続しているようです。
更に、工事継続に必要な安全対策業務や、千代建の米国のグループ会社であるチヨダ・インターナショナル・コーポレーション(CIC)社の独自業務などについて、GPXからの入金も進んでおり、「当該業務に関するCICの負担はない」としています。
これを受け、追加費用の発生に対する投資家の懸念がいったん和らぐ形となり、買い戻しが入ったようです。
株価は、本格的な戻り相場に入れるか注目されます。
18日新規上場したインテグループ(192A)がストップ高まで買われています。
同社は、M&A仲介事業を手掛ける企業で、初日は乱高下しながらも初値からは大きく下げて引けていました。
本日は小安く始まり、マイナス圏での揉み合いとなっていましたが、その後は底堅い推移になり、後場からプラスに転じ急伸しました。
同社社長の藤井氏は、上場時の記者会見で、M&A仲介事業に関しては、政府が規制を検討しているとの一部報道があるものの、「上場しているM&A仲介専門会社は当社を含めて8社あるが、当社は唯一、完全成功報酬制度を採用していると認識している。他社は最初の着手金や基本合意した際の中間金などを徴収しており、(完全成功報酬制度は)営業段階から当社の競争力につながっている」「どのような規制が設けられるかは不透明だが、報酬体系の明示化が業界で議論されている。当社は報酬体系を対外的に公表し、明朗会計で展開してきたとの自負がある。設立以来、『想定外に報酬が発生した』と顧客に言われたことは一度もない。負債額なども考慮するといった複雑な算出方法を採用する会社もあり、(規制は)むしろ当社に有利に働く可能性もある」と語っています。
この記者会見のやり取りが日本経済新聞電子版で報じられており、本日の見直し買いに繋がったようです。
明日以降も買いが続くか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅続伸!
ギャップアップからスタートし、5日線(38,538.07円)は回復したものの、終値ベースでは25日線(38,732.92円)を下回る陰線で終わっています。
本日は売買代金が3兆3,474億円の今年の最低水準に留まり、信用評価損益率も-6.07%と高水準の信用残の整理が進んでいないことが伺えます。(-6%程度の評価損なら、信用買い残のぶん投げが起こりにくい。)
結局、概ね38,000円~39,000円のレンジ相場が継続しており、早くも夏枯れ相場に突入した感じがしますが、方向性がでるまで、しばらく忍耐の相場が続きそうです。
【本日のトピック】
さて、日銀政策の警戒、ふがいない政治等が嫌気されてか、日本株は上値が重い状況が続きます。
前述のように、新NISAが巻き起こした投資ブームが重い信用残となり、上値を抑えている側面もあるでしょう。
しかしながら、18日に発表された、米5月小売売上高は予想+0.3%が+0.1%の結果となり、「インフレは収まりつつあるものの米経済が強いことには変わりない」という絶妙な適温相場(ゴルディロックス相場)であることが示されて、エヌビディア(NVDA)も無双状態が続いています。
米国市場が崩れない間は、日本市場の下値も限定的なのだと思います。
一方で、5月に1300億円で日本KFCホールディングスを買収する方針を発表した米投資ファンドのカーライル・グループは4,000億円規模の日本企業買収ファンドを立ち上げました。
カーライルだけではなく、米ブラックストーンは3年で1.5兆円、米ベインキャピタルは、今後5年で5兆円もの資金を日本企業に投資する予定です。
ファンド勢に言わせれば、「世界を見渡すと日本くらいしか投資先が残っていない」と言い、日本市場はラストリゾートであると声をそろえます。
日経平均のEPSも史上最高値の2387に近づいてきています。
目先は、やりにくい相場が続きますが、長期の投資家は虎視眈々と日本株を狙っています。
しっかり、照準を定めて狙いたいところです。