本日はブログ休みます。
8/22(月) 米国市場の当面のリスク
8月19日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1077/値下がり銘柄650
騰落レシオ(25日) 123.72%
空売り比率 40.1%
売買代金
東証プライム 2兆3963億円
東証スタンダード 960億円
東証グロース 1199億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
米株高を受けて、東京エレクトロン(8035)や信越化学(4063)など半導体関連がしっかりの動きになり、ソニーG(6758)や京セラ(6971)、オリンパス(7733)なども大幅上昇になっています。
過熱感のある主力株の買いが敬遠される中、海南島の世界最大級免税店「海口国際免税城」に「@cosme STORE」を出店すると発表したアイスタイル(3660)が、株不足で日証金が売り禁にしたことも相まって急騰しています。
メルカリ(4385)も売買代金4位になる大商いをやりながら6連騰になり、レノバ(9519)も米カナディアンソーラーの大幅高を材料に上昇しています。
迷惑電話・特殊詐欺対策の「迷惑情報フィルタサービス」の月間利用者数が1500万人に達したと発表したトビラシステム(4441)が一時ストップ高になるまで買われています。
スイスの資源大手グレンコアが日本の需要家と交渉していた発電用石炭の価格が昨年の3倍強になったことが報じられ、三井松島ホールディングス(1518)が急騰し、新会社を設立し人材ビジネスに参入、将来的には、メタバースを活用したHRtechへの展開を視野に入れると発表した東京通信(7359)が一時ストップ高になるまで買われています。
6/15の、このブログでも、政策関連銘柄として紹介したフジクラ(5803)が、大和証券が目標株価を920円→1100円に引き上げたことを材料に急騰し、三菱UFJモルガンが、目標株価を1650円→1750円に引き上げたニチコン(6996)も大幅高になっています。
反面、指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)やソフトバンクG(9984)が軟調になり、ここもと好調な動きになっていた任天堂(7974)や武田薬品(4502)、第一三共(4568)なども利益確定売りに押されています。
値下がり率上位の銘柄は、直近好決算等で好調な動きになっていたリブセンス(6054)やクロスマーケティンググループ(3675)、gumi(3903)、ギフティ(4449)などに利益確定売りが相次ぎ、大幅下落になっています。
昨日のこのブログで紹介したマイクロ波化学(9227)が住友化学(4005)と、メタンをマイクロ波で熱分解し水素を製造するプロセス実証開発の契約を結んだことを材料に買い気配からスタートしたものの、ロックアップ解除になる908円を超えるあたりから失速、大幅安で終わっています。
同社の大株主にはVCが並んでいて、昨日時点でジャフコグループだけで約150万株以上、東京大学エッジキャピタルパートナーズが約136万株、INCJも136万株以上保有しています。
昨日もロックアップ価格908円以上のところで、ジャフコグループから45100株の売りが出されていて、売る気満々です。
他VCも同様と思われ、ロックアップ解除期間の9/21以降は、VCの売りが加速する可能性があると思います。
ビジネスモデルには将来性を感じますので、9/21以降、VCが売り切ったタイミングで仕込むのがいいと思います。
【テクニカル分析】
日経平均は続落!
大幅ギャップアップからスタートするも、8/17の高値(29222円)をつけることなく失速し、5日線(28967円)を割り込む陰線で終わっています。
7~8月の日経平均の上昇は海外ヘッジファンドや海外投機筋の先物買いです。
現物は買われていませんので、中長期の海外投資家は買ってないことがわかります。
裁定買残は昨年9月や今年3月のピークと同水準まで積み上がっています。
現在は投機筋の先物ロングが積み上がっていて、今後解消に向かえば先物主導で下げやすい状態です。
ナイトセッションでの日経先物は28730円 -200円で終わっています。
上記は日経平均とボリンジャーバンド(25日線)ですが、7月からの上昇トレンドが継続するならば、調整は一時的に+1σ(28616円)を割り込んだあたり、28500円あたりで止まると思います。
6月の下落局面のように、中心線の25日線(27876円)が横向きになり、上から下にローソク足が突き抜ける動きが出てくれば、思わぬ下落につながりますので注意が必要です。
【本日のトピック】
さて、本日は米国市場の当面のリスクを考えたいと思います。
週末は米国市場も下落していますが、リッチモンド連銀のバーキン総裁が、「FRBはインフレ率の2%回帰にコミットする。その取り組みの過程で米国はリセッション(景気後退)を引き起こすリスクもある」と述べています。
これまでも、FRBの高官らは、タカ派の発言をし、マーケットを牽制してきましたが、市場はインフレ沈静化、早期利下げ観測シナリオをもとに上昇してきました。
しかしながら、昨日はSQを通過し、バーキン総裁の発言で金利上昇、株価、特にナスダックが大きく下落しています。
FED Watch12月によると、年内の金利水準は3.50%-3.75%が支持されています。
FRB高官らの発言では、およそ3.5%~4.4%の範囲になっていて、早期の利下げは否定しています。
25日から始まるジャクソンホール会合でのパウエル議長の講演は注目されます。
過去にも、この会合の発言が相場の方向性を決定づけたこともあり、パウエル議長がタカ派の発言をするようなら、米株も思わぬ下落に見舞われる可能性があると思います。
逆に、早期利下げを示唆する発言がでるようなら、米株は再び騰勢を取り戻すでしょう。
そして、9月からは、QT(量的引き締め)が一気に倍増になります。
6月からのQTは月475億㌦であったのが9月からは月950億㌦になります。
QTによるバランスシートの縮小は金利上昇要因になります。
ジャクソンホール会合を通過し、金利の方向性が見えてくれば、今度は金利上昇が実体経済にどのような影響を与えるかが注目されてくると思います。
低金利に支えられてきたゾンビ企業の倒産は増えていくでしょう。
米企業債務のうち、ファンドなどの占める割合は2割に達するようです。
ファンドが融資するハイリスクの企業や消費者は金利上昇時に借り換えができず、デフォルトが増える可能性を秘めています。
現状の米株市場はリセッションに陥らないことを前提に動いていますが、より金利上昇が鮮明になってくれば、思わぬブラックスワンが到来する可能性もあるかもしれません。
8/19(金) マイクロ波化学(9227)の押し目買いで中長期の大化けを狙う!
8月18日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄486/値下がり銘柄1283
騰落レシオ(25日) 125.15%
空売り比率 42.0%
売買代金
東証プライム 2兆3080億円
東証スタンダード 796億円
東証グロース 1222億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
売買代金上位銘柄では、レーザーテック(6920)やソフトバンクG(9984)、任天堂(7974)などが逆行高になっています。
3営業日ぶりにザラ場で寄り付いたアイスタイル(3660)は、小型株でありながら、全市場売買代金ランキングの3位をつける大商いをやりながら大幅高になっています。
本日は値幅制限が3倍の320円に拡大され値上がり率もトップになっています。
わずか3営業日で株価は2倍以上になりましたので、利益確定売りも入り陰線になっていますが、このまま相場が終わるとは考えずらく、いったん一服すれば、再度物色される可能性もありそうです。
小型の貸借銘柄ですので、まずは日証金取り組みが注目されそうです。
半導体不足の緩和で、強気の1Q見通しを発表した、米シスコシステムズが時間外で大幅高になっていることから、同社製品の取り扱いが多いネットワンシステムズ(7518)が大きく買われています。
メリルリンチが目標株価を3400円→5500円に引き上げたイリソ電子工業(6908)が5%を超える上昇になり、世界発の潰瘍性大腸炎患者への移植治療に新田ゼラチン(4977)の「ビーマトリックスコラーゲンAT」が使用されたと報じられて、同社株が年初来高値を更新しています。
反面、SOX指数の下落から、東京エレクトロン(8035)や信越化学(4063)、アドバンテスト(6857)など半導体関連の一角が売られています。
米長期金利上昇の影響でグロース株が売りに押され、リクルートHD(6098)やエムスリー(2413)が売られています。
ソニー(6758)やトヨタ(7203)、キーエンス(6861)、ファナック(6954)など主力株も終日軟調に推移しています。
中小型のグロース株も総じて売り込まれるものが多く、ラクス(3923)やマネーフォワード(3994)、GMOグローバルサイン(3788)などが急落になっています。
中間配当の権利落ちのタイミングで、西松屋チェーン(7545)やしまむら(8227)が利益確定売りに押され、オイシックス・ラ・大地(3182)やシュッピン(3179)などの小売株も軟調に推移しています。
20万株の立会外分売を実施予定で、需給悪化懸念からカオナビ(4435)が大幅続落になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
大幅ギャップダウンからスタートし、心理的な節目の29000円を割り込む動きになりました。
一時、5日線(28890円)を割り込む動きになりましたが、終値では上回って終わっています。
5日線は、明日29000円近辺まで上昇してくる予定で、明日以降も5日線を下値維持線として機能できるかが、短期的目線で重要になります。
5日線を維持できるのであれば、再度高値トライも考えられ、1/5の年初来高値(29388円)が意識される動きになると思いますが、割り込んでいくようなら、上昇する25日線(27876円)が当面の下値メドになると思います。
ここもとの日経平均は、ショートカバーラリーで上昇してきたため、買戻しが一巡すれば、いったんは調整に入ると思います。
しかしながら、今回の上昇で、ロングの投資家は完全に置いてきぼりになっています。
押し目をロングの投資家が拾うことにより、値幅ではなく日柄調整に留めることが出来れば、日本株は米株離れを起こして中期上昇に向かうかもしれません。
【本日のトピック】
さて、本日はマイクロ波化学(9227)を紹介します。
マイクロ波化学(9227)は、製造業の製造プロセスにおいて、化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えて、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型のプロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。
簡単に言えば、レトルト食品を温めるのに、コンロを使うより電子レンジでレンチンするほうが、はるかに速く、CO2も出さずにできますよというイメージです。
同社が持つ技術は、食品添加物、医薬品、炭素素材、電子材料など幅広い分野で応用が効き、開発が進んでいます。
最近も、日経新聞に「電磁波でリチウムを精製し、CO2排出を9割削減することに成功」した記事が掲載されています。
取引先も、塩野義製薬、ペプチドリーム、積水化学、太陽化学、三井化学、住友化学、昭和電工など多岐にわたり、ロイヤリティ収入は増加傾向です。
今期は売上高1133百万円 営業利益67百万円を計画していて、黒字転換する予定です。
6月に605円の公募価格割れからスタートし、最近は株価も下値切り上げになりつつあります。
ただ、大量保有報告書から、ロックアップ解除ラインである908円を超えた7/14には、ジャフコや東京大学エッジキャピタルパートナーズ、INCJなどVCが、一部売却したことがわかっています。
彼らのロックアップ期間は9/21までですので、期間を過ぎれば908円以下でも売ってくる可能性があります。
VCの手口を確認しながら、押し目買いに徹すれば、中長期的に大化けする可能性もあると思います。
8/18(木) 野村マイクロ・サイエンス(6254)に注目
8月17日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1445/値下がり銘柄335
騰落レシオ(25日) 121.21%
空売り比率 39.6%
売買代金
東証プライム 2兆8671億円
東証スタンダード 925億円
東証グロース 1724億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
ついにGreedエリアに入りました。
【業種】
【個別】
SBI証券が投資判断を中立→買い 目標株価を59700円→98000円に引き上げた任天堂(7974)が大幅高になっています。
ただ、レポートの内容は、落ち込みが限定的で過去のPERから98000円を割り出したというもので、新たに成長戦略が示されているわけでもないため、98000円という目標値は、にわかに信じがたいものがあるように思います。
主力どころが物色され、ソニーG(6758)やトヨタ(7203)、ファーストリテイリング(9983)などが堅調になり、昨日売り込まれた、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の大手海運株にも見直し買いが入っています。
原子力規制委員会が柏崎刈羽原発のテロ対策施設の設置計画を正式に認可したことから、東京電力HD(9501)が大幅高になり、原油安も相まって、関西電力(9503)や中部電力(9502)など電力株が全面高になっています。
前日にアマゾンドットコムとの資本提携を発表したアイスタイル(3660)が連日のストップ高比例配分になり、今期営業損益が黒字転換になることを発表したリブセンス(6054)もストップ高まで続伸しています。
昨日、大和証券の目標株価引き上げで高騰したギフティ(4449)も大幅続伸していて、小型株の個人による物色が顕著になっています。
kabutan.jp
前日に1Q決算が好感されて高騰したKudan(4425)が一時ストップ高になるまで続伸しています。
モルガン・スタンレーMUFG証券やノムラインターナショナルPLC、クレディ・スイス証券らが空売り残を抱えていて、買戻しの動きも出ている様子です。
反面、SOX指数の反落から、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)など半導体関連の一角が軟調になっています。
大和証券が目標株価を3300円→4000円に引き上げた大阪チタニウム(5726)は、一時年初来高値を更新するまで上昇しましたが、次第に売りに押され、マイナスで終わっています。
16日には、日本製鉄が同社株の一部を売却していることを発表しています。
ダブルスコープ(6619)やサーバーワークス(4434)、キャリアリンク(6070)、Keeper技研(6036)など直近大幅に値を上げていた銘柄群に利益確定売りが入り、大幅安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続伸!
心理的な節目の29000円をあっさり回復し、高値引けとなる「陽の丸坊主」と言われる強い足形を形成しています。
一方で、やや変形ではあるものの、「三空踏み上げ売りに向かえ」を形成していると指摘する人もいます。
昨日のブログでも、今回の上昇のエンジンは売り方の買戻しであることを書きましたが、本日29000円達成で、売り方のロスカットが出ているならば、今後は一本調子での上昇は難しくなると思います。
一旦は5日線(28665円)くらいの調整はあってもおかしくないタイミングと思います。
【本日のトピック】
さて、本日は野村マイクロ・サイエンス(6254)を紹介します。
「超純水」に特化した水処理ソリューションを提供するエンジニアリング会社です。
「超純水」とは、限りなく「純度100%の理論的な水」に近い高純度の水です。
電子機器や医薬品の製造に欠かせないのが「超純水」になりますが、特に半導体の製造工程での洗浄に「超純水」は必ず用いられます。
半導体製造に使われる「超純水」の純度は0.1ppt以下といわれます。
0.1pptは50mプールに耳かき0.1杯の砂糖を溶かした程度の純度と言われていますので、非常に高度な精製技術がいります。
レーザーテック(6920)の決算説明資料によると、今後半導体の微細化が進み、3nmや2nmといった、より細かい半導体製造が主流になっていくようです。
微細化が進めば、当然より高度な「超純水」が必要になるのは明白です。より野村マイクロの高度な技術が求められると思います。
8/10発表になった1Q決算では、前期の大型好採算案件の剥落が原因で20%の減益になっています。
それでも、進捗率は5年平均を上回っています。
決算発表翌日こそ、株価は一時的に売られましたが、現状は決算発表前の水準まで戻っています。
信用残をみると、日証金で株不足になっていることがわかります。
売り残+貸付残が買い残を上回る売り長になっていることがわかります。
空売りをしているメリルリンチやシティグループ、モルガン・スタンレーMUFG、クレディスイスが締め上げられる展開になれば、意外高もあり得ると思います。
監視しておいてもいいと思います。
8/17(水) 米国はジャクソンホール会議あたりまでは宴が続く?
8月16日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄790/値下がり銘柄953
騰落レシオ(25日) 123.00%
空売り比率 40.6%
売買代金
東証プライム 2兆4062億円
東証スタンダード 1031億円
東証グロース 1722億円
グロース市場始まって以来の売買代金です。
【恐怖指数】
日経VIが18.27%まで低下してきています。
スピード調整があってもいい水準です。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
上記は上がFear & Greed Indexで下がS&P500です。
過去1年間は50以上に上昇するとS&P500は下落していますが・・
【業種】
【個別】
映画「ONE PIECE FILM RED」がシリーズ最大の興行収入を突破したことで、版権を持つバンダイナムコ(7832)が上場来高値を更新しています。
米アマゾンドットコムと三井物産(8031)それぞれと資本提携し、新株予約権を発行、株式に転換後はアマゾンが36.95%の筆頭株主になることが発表されたアイスタイル(3660)がストップ高比例配分まで買われています。
また、同社株を518万株、約7%保有するくふうカンパニー(4376)も思惑で買われ、大幅上昇になっています。
1Qの通期計画に対する進捗の良さが好感されたレアジョブ(6096)がストップ高まで買われ、通期最終益の上方修正と自社株買いを発表した日機装(6376)も急騰しています。
大和証券が目標株価を1100円→1900円に引き上げたギフティ(4449)が一時ストップ高まで買われています。
同社は信用取り組みが売り長になっていて、逆日歩も発生しています。
MSやMUFG証券、GS、ノムラインターナショナルPLCの4社で約170万株もの空売り残を抱えていて、買戻しの動きが出てきているという観測もあります。
明日以降もしっかりとした動きが続くのか注目です。
村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどが株式の51%の取得を示唆したと公表し、買収防衛策を導入する方針と発表したジャフコ(8595)が急騰しています。
(VCなのに自社株をPBR0.9倍で放置していた経営陣は、あまりにおそまつのような気がしますが・・・)
反面、米有力アクティビストのエリオット・マネジメントによる保有株全株の売却方針が報じられたソフトバンクG(9984)が大幅安になっています。
バルチック海運指数の下落から、市況のピークアウトが懸念された海運株が全面安になり、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)も、そろって4%を超える下落になっています。
1Qが大幅減益になったUMCエレクトロニクス(6615)が10%を超える下落になり、今期減益見通しが失望を呼んだテスHD(5074)も大幅安になっています。
前日、決算が好感されて急騰した恵和(4251)に、大和証券が目標株価を6500円→5000円に引き下げたことを材料に利益確定売りが出ています。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅安!
ギャップダウンからスタートし、一時28750円台まで売られましたが、一方的に下げることはなく、買戻しが入り、前日終値近辺での膠着状態になりました。
信用残を見ると、先週日経平均が上昇する中、売り残が増加していることがわかります。
日経平均が上昇すれば値上がりする日経レバレッジ(1570)の信用残をみると、株不足になり5.00円の逆日歩がついています。
日経平均が下落すれば値上がりする日経ダブルインバース(1357)は買い残が過去最大に膨れ上がり、貸借倍率は32.44倍になっています。
つまり、先週日経平均が上昇する過程で、空売りが積み上がり、売りのポジションを取っている人は、かなりの評価損を抱えている状態です。
したがって、少し下落しても、すぐ買戻しが入って、下落が限定的になりやすい環境になっています。
日経平均が29000円を超えるような動きがあり、売りのポジションを取っている人が投げさせられて、売り残が減少するような動きがないと、大きな下落がおこることはないのかもしれません。
【本日のトピック】
さて、昨日米国では8月のNY連銀製造業景況指数が大幅な低下になるというニュースが流れました。
発表直後は米株も幾分下落したものの、景況感が悪化するということは、早期に利上げが終了するという思惑で、金利が低下し、株も切り返して終わりました。
シカゴ連銀のエバンス総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁らが、4%強の利上げを主張し、早期利下げ観測に警鐘を鳴らしていますが、マーケットは、今のところ警告を無視しており、金利も下落してきています。
年内のFED Watch12月をみても、3.5%の利上げに留まるのが多数派になっています。
https://recruit-holdings.com/files/ir/library/upload/report_202303Q1_ts_jp.pdf
ところが、上記はリクルート(6098)の出木場社長の決算説明会の書下ろしですが、米国は不景気の中でも、賃金インフレは、なかなか収まらない見通しを語っておられます。
FRBはインフレ率が2%台に下がってくるようなら、当然利下げも検討するかもしれませんが、賃金インフレが収まらず、下がっても4%台で高止まりする可能性も十分あると思います。
つまり、当面利上げが継続される可能性が高いということです。
当面のFRB高官発言予定
8/17 ボウマン理事
8/18 カンザスシティ連銀ジョージ総裁、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁(23年末4.4%支持)
8/19 リッチモンド連銀バーキン総裁
ところが、米国のスケジュールをみれば、ジャクソンホール会議まで、早期利下げを否定するイベントが見あたりません。
住宅関連の経済指標は、恐らくインフレ沈静化を連想させるものになると思います。
米国も、日本同様、ショートが焼かれ、乗り遅れたロング勢が打診買いを入れてきている局面です。
ジャクソンホール会議あたりまでは宴が続くのかもしれません。
8/16(火) 本日はブログ休みます
本日はブログ休みます。
8/15(月) 米株上昇は政治的思惑か?
8月12日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1607/値下がり銘柄192
騰落レシオ(25日)130.18%
空売り比率 43.8%
売買代金
東証プライム 3兆7126億円
東証スタンダード 1086億円
東証グロース 1152億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
アリババ株の一部を売却し、利益を計上する見込みになったソフトバンクG(9984)が、5%を超える上昇になっています。
モバイル事業の赤字が縮小し、楽天証券HDを設立し、上場の準備を進めると発表した楽天グループ(4755)が8%近い上昇になっています。
東京エレクトロン(8035)やキーエンス(6861)、ファナック(6954)、SMC(6273)、ダイキン(6367)など主力値がさ株が軒並み大幅高になっています。
決算の上方修正と共に自社株買いを発表したホンダ(7267)やNXHD(9147)が大幅高になっています。
今期最高益見通しと連続増配を発表したKeeper技研(6036)、100億円を上限とする自社株買いを発表したエンジャパン(4849)、決算で最悪期を脱したとみなされたオイシックス・ラ・大地(3182)、1Q大幅増益となった国際パルプ商事(9274)などがストップ高まで買われています。
反面、NTT(9432)やソフトバンク(9434)などディフェンシブセクターの通信株が軟調になっています。
上海ロックダウンと国内値上げによる消費意欲の鈍化により、大幅下方修正を発表した資生堂(4911)が一時6%安になるまで売られています。
kabutan.jp
今期最終赤字に転ずることが発表された大王製紙(3880)が大幅安になり、前日下方修正でストップ安になった日本電解(5759)も大幅続落になっています。
減益決算を出したガンホー(3765)やDeNA(2432)などゲーム株が厳しい下落になっています。
全面高の中でも、決算が失望を呼んだ小型株は強い下落になっていて、ライトアップ(6580)やセーフィー(4375)はストップ安まで売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
前日、明確に下回った5日線(28158円)を寄り付きから奪回し、陰転したパラボリック(28268円)も、たった1日で再度陽転になっています。
SQ値は28525.62円
前日終値から706円もの過去最大の上方乖離になっています。にも拘わらず、終値では上抜いてきて「幻のSQ」になってないとこがスゴイ!
CPI通過で米株大幅高の中、日本は休日が挟んだという特殊要因があったにせよ、相当な売り方の買戻しが集中したことがうかがえます。
今回は過去最大の上方乖離になりましたが、過去400円以上の上方乖離になったSQは
2001/10/12
2008/11/14
2013/5/10
2017/2/10
2019/12/13
2020/5/8
の6回です。
いずれも、半年後までに、日経平均は急激に上昇していて、今回も、中期上昇に向けての号砲が鳴ったとみなすべきなのでしょう。
8/10のブログにも書きましたが、日本は拡張期である「業績相場」を迎えはじめているのかもしれません。
【本日のトピック】
さて、昨日は米株が続伸し、S&P500が半値戻しを達成してきています。
ナイトセッションの日経先物も28750円 +210円まで上昇してきていて、明日にも29000円を伺うかの勢いです。
米株の上昇の解説の多くは、「CPIが低下し、インフレが落ち着いたこと」を好感したとしています。
ただ、原油の動きなどを見ていると、今回のCPIが下落することは予想できたはずです。
リッチモンド連銀のバーキン総裁をはじめ、ここもとFRBの高官たちは、「利上げの継続」を訴え、マーケットに警鐘を鳴らしています。
雇用統計で賃金インフレが収まっていないことがはっきりしているわけですから、早期の利下げは時期早々とみているのでしょう。
にも拘わらず、株価が上昇してきているのは、マーケットが政治的思惑を見透かしているところがあるのではないでしょうか?
バイデン大統領は、先日、2期目の出馬に意欲をみせました。
支持率が低迷し、中間選挙は圧倒的に不利といわれているにもかかわらずです。
恐らく、バイデン大統領は、中間選挙対策のために、景気対策の施行を考えていると思います。
中間選挙が11月に迫っていますので、インフレが落ちついたという大義名分で、なるべく早く実施したいところと思います。
株式マーケットは、「金利上昇が続いても、景気対策が打たれて、当面リセッションに陥ることなない」と見ているのではないかと思います。
少なくとも、この流れは8/25~8/27のジャクソンホール会議までは続くと見ていたほうがいいかもしれません。
少し気になるのは、全面高の米株市場でエネルギー系は、やや弱い動きであったところです。
これは、インフレがピークアウトしていることからエネルギー系の収益が落ちるのではというところが影響していると思います。
井村俊哉氏が、三井松島ホールディングス(1518)を売却してきたのも、この流れにそったものかもしれません。