12日の日経平均は28164.34円
+25.31(+0.09%)でした。
開始早々に200円以上の下落をしたものの、売り一巡後は押し目買いが台頭。先週の急騰から高値警戒感があるなか、信越化学(4063)や日本電産(6594)など大型ハイテク株や英国でリウマチ薬がコロナ治療に有効があったと報じられた中外薬(4519)等 薬品株にも買いがはいり、日経平均は小幅ながらプラスで終わっています。
連日コロナが報道される中、日経は驚くほど強い展開で売り方にとっては苦しい展開が続いています。
資金循環の動きもみられ、不謹慎ないいかたかもしれませんが、「コロナが続くあいだは株は上がる」という展開だと思います。
さて、本日はイールドスプレッドについて考察したいと思います。
上記の通り、トリプルブルーが実現し、大規模景気対策の財源として国債が乱発される可能性から、10年国債利回りは1.14%まで上昇してきています。
イールドスプレッドとは株と債券の利回りの比較を示しており
米国長期金利(10年国債利回り)- S&P500の株式益利回り
で求めます。
S&P500の年末のPERは26.75倍でした。
通常S&P500のPERは15~20倍が普通なので現状はかなり割高になっています。
PER=株価÷1株益(EPS)になり、S&P500の年末値は3756.08でしたので
EPS=3756.08÷26.75=140.41になります。
株式益利回りとはPERの逆数であり
1株益(EPS)÷株価であらわします。
すなわち、PERは株を買った金額の回収年数を示し、益利回りは株を買った場合の利回りを示します。
S&P500の益利回り=140.41(上記EPS)÷3799(1/12終値)=3.69% になります。
したがって、イールドスプレッドは
1.14%(長期国債利回り)-3.69%(益利回り)=
-2.55%になります。
イールドスプレッドはおおむね-3%水準がポイントとなり、-3%抜けから半月から1か月程度で株価が暴落しやすい傾向があります。
現状は-2.55%で-3%抜けになっていますので、過去のケースからもうしあげると、株式が債券と比べ割高とみなされ暴落につながるシグナルを発していることになりますので警戒が必要です。
もちろん、上記のEPSは年末のPERからだしていますので、これから順次発表になる決算の値が非常に重要ということになります。
(ゴリラにはすこしむずかしかったかな!?)