4/28の日経平均は29053.97円 +62.08(+0.21%)でした。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり628/値下がり1481。
日経は小幅高ですが、値下がりが多い展開です。
騰落レシオ(25日)89.25
売買代金は2兆7025億円。若干増加気味です。
日経VIは19.61 -0.35(-1.75%)
VIXは17.28 -0.28(-1.59%)
業種別では証券・商品先物、鉱業、輸送用機器などがしっかり。反面、海運、陸運、パルプ・紙などが下落しました。
個別では、業績関連のリリースで買われた銘柄が多く、前期大幅増益着地、今期も2ケタ増益見通しのイビデン(4062)が急騰。年初来高値を更新しています。
ZOZO(3092)やフジクラ(5803)も7%を超える上昇になり、デンソー(6902)、トヨタ紡織(3116)、アイシン(7259)などトヨタ系部品メーカーが大幅高しています。
野村不動産(3231)や東急不動産(3289)など不動産大手にも強い動きがみられ、日本航空電子(6807)、富士電機(6504)、新光電工(6967)などは2ケタを超える上昇になりました。
業績関連以外では、川崎重工などと舶用水素燃料エンジンの共同開発に合意したと発表したジャパンエンジンコーポレーション(6016)が大幅高しています。
また、以前このブログで紹介した富士興産(5009)に対してアスリードストラテジックバリューファンドが1250円でTOBをすることを発表し、TOB価格以上の1290円で引けています。もともと仕手性のある株でTOB価格が直近高値より安い水準ですので、しばらく思惑を呼ぶかもしれません。
ちなみに、このブログで紹介した銘柄でTOBがかかったのはケネディクス、東京ドーム、船井電機、富士興産の4銘柄になりました。(ドヤ顔!)
反面、下落銘柄も業績関連が多く、JR東海(9022)、京セラ(6971)、アンリツ(6754)などの下げが目立ち、ゼンリン(9474)やトクヤマ(4043)、メタウォーター(9551)などが大幅安になりました。
その他、今期大幅減益計画のさくらインターネット(3778)は13%近くの下落になり、昨日上場のテスHD(5074)は上値を試すも、前日の高値をこえられず、マイナス転換から下げ幅を拡げています。
日経平均は小幅反発で29000円を回復しています。
しかしながら、5日線(29076円)25日線(29402円)75日線(29228円)をいずれも下回っており、特に、以前は下値のめどであった75日線が、上値抑えの抵抗線に変わってきています。
先物の手口をみても、ABNアムロ、GS、ソシエテは売り越しになっていて、オプション手口をみても、両建てのどっちつかずのポジションに見えます。
28日のナイトセッションでは、28920円になっており、29日の米株が切り返す動きがないと、GW期間中は下値目線になりそうです。
もっとも、VIX上昇を伴った下落でなければ、28500円あたりが下値になる可能性が高く、GW期間中28500円~29000円で切り抜けることができれば、GW後はSQに向け反発すると考えています。
ただ、日経平均の中期トレンドでみると、やや心配な状況が浮かんできます。
上記は日経平均の週足ですが、コロナショック以降の約1年間で13週線を2週連続で割れたことはありません。
ところが、先週13週線を割り込み、4/30のマーケットで13週線の29401円を上抜くため、約350円ほどの上昇がないと、2週連続での13週線割れになってしまい、中期トレンドが変わってしまう恐れが出てきます。
上記は投資主体別売買動向ですが、個人(信用)が今年に入り1週だけ除き、ほぼ毎週買い越ししていることがわかります。
すなわち、信用残が積み上がってきていることを意味します。
上記の表は信用取引残高の推移ですが、先週までに信用買い残が330兆円まで積み上がってきていることがわかります。
信用買い残を信用売り残で割った信用倍率も4.67倍まで上昇していることがわかります。
信用買い残が多くなるということは、将来の売り要因になり、市場の頭を押さえる原因になります。
過去信用残が高かった時はVIXショックやライブドアショック、パリバショック、チャイナショックなどがあったときが該当しており、マーケットの急落につながっています。
過去暴落につながった、信用買い残は300兆円~600兆円
信用倍率が3.17倍~5.58倍の水準です。
現状は330兆円で4.67倍であり、いつ暴落につながってもおかしくない状態です。
ただ、信用残が積み上がっていても、必ず暴落につながるものではありません。
突発的な、なんとかショックが起きた時には、投げが投げを呼び暴落につながることがありうるということです。
私がVIXを気にするのは、このあたりにあります。