7月27日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1571/値下がり537
騰落レシオ(25日) 96.54
売買代金 東証一部 1兆9971億円
マザーズ 1549億円
日経VI 20.98 -0.71(-3.27%)
VIX 17.58 +0.38(+2.21%)7/26
業種 空運、非鉄金属、鉱業など大幅上昇。
海運、医薬品、精密機器の3業種のみ下落。
個別 レーザーテック(6920)が大幅高になり、TDK(6762)、太陽誘電(6976)など大型ハイテク株がしっかりの動きでした。
JAL(9201)、ANA(9202)の空運2社がそろって商いを伴う大幅高になり、住友鉱山(5713)や三井金属(5706)などの非鉄株、日本製鉄(5401)、JFEHD(5411)など鉄鋼株にも買いが入っています。
JPモルガンが、日経新聞やQUICKと資本業務提携を結んでいるミンカブ(4436)の格付けを新規に「Overweight」目標株価6700円に設定したことを好感し7%近い上昇。
同じく、みずほ証券が上海・広州の売上回復を評価して目標株価を2600円→3300円にしたサイゼリヤ(7581)も大幅高になっています。
1Q決算が大幅増益になり、1:3の株式分割を発表したPCA(9629)が値つかずのストップ高比例配分になり、上方修正を発表した共立印刷(7838)も急騰しています。
また、暗号資産売却に伴い営業外収益を計上すると発表したグローバルウェイ(3936)が連日のストップ高になり、本日マザーズに新規上場したサーキュ(7379)も高い初値を付けた後ストップ高しています。
反面、S&Pが長期発行体格付けを「BBB-」から投機的水準の「BB+」に引き下げることを発表した楽天グループ(4755)が7%を超える下落。
川崎汽船(9107)、日本郵船(9101)、商船三井(9104)の海運3社がそろって売り込まれ、上期決算が失望を呼んだ中外製薬(4519)やエーザイ(4523)、大日本住友製薬(4506)など薬品株の多くが売られました。
前日に暗号資産がらみで急騰したリミックスポイント(3825)が一転大幅安に沈み、1Q決算が営業赤字に転落した光世証券(8617)も急落しています。
また、決算が嫌気されたインソース(6200)やKIMOTO(7908)も暴落しています。
日経平均は3日続伸!
3日ぶりの陽線になり、200日線(27759円)上を維持し、短期線の5日線(27678円)も横ばいから上向きに変わる可能性が出てきています。
しかしながら、28000円の心理的な壁が重く、売買代金も2兆円割れの薄商いになっています。
25日線(28403円)を上抜き、7/13の高値(28852円)を超えるような動きでもない限り、良くても日柄調整、米株の状況いかんによっては、下値を試す可能性もありそうです。
下値メドとしては、7/20の安値(27330円)、1/6の高値(27196円)、心理的節目27000円あたりが意識されるところと思われます。
さて、本日もソフトバンクG(9984)が年初来安値を更新し、一時7000円割れがありました。
出資する中国の配車アプリ滴滴出行(デイデイ)について、約4400億円の含み損があるといわれ、昨日は中国当局が、ソフトバンクGが投資しているオンライン教育関連大手に規制をかけるとのニュースが飛び出し、悪材料視されています。
そして、上記のように、ソフトバンクGには断トツの信用買い残1302億円が積み上がっており、少し反発すれば、戻り売りが次から次へと出てくる状態です。
この傾向は、マザーズの信用買い残上位の銘柄にも同様の動きが観測され、アンジェス(4563)も本日年初来安値、BASE(4477)も年初来安値近辺まで売られています。
そして、上記を見れば、ソフトバンク株の下落とともに、マザーズの売買代金も低下する傾向にあることがわかります。
ソフトバンクGが塩漬けになれば、個人がマザーズにまわす資金も先細りになるということでしょう。
そして、ソフトバンクGは日経平均の寄与度も高く、高値期日は8月半ばになりますので、しばらくは、ソフトバンク株の不調が日本株の足を引っ張るという構図が続きそうです。
ウルトラCがあるとすれば、MBOだと思われます。
孫社長はMBOに積極的と言われており、MBOをかけるなら株価は安いほうが有利です。
これだけ株価が下落しても、新たな自社株買いの発表がないのも、ひょっとすれば、MBOを視野にいれているのかもと勘繰りたくなります。
一発逆転を狙うなら、信用残と株価の動きを見ながら、すこしづつ安いところを買っていくというのもありかもしれません。