8月2日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1848/値下がり301
騰落レシオ 95.56
売買代金 東証一部 2兆4572億円
マザーズ 1059億円
日経VI 21.75 -1.18(-5.15%)
VIX 18.16 +0.46(+2.60%)8/2 16:15現在
業種 全33業種中32業種上昇 海運、鉄鋼、ガラス・土石など大幅上昇。下落は空運のみ。
個別 商船三井(9104)、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)の海運3社が連日の大幅高になり、NSユナイテッド海運(9110)や明治海運(9115)などセクター全体に買いが拡がりました。
日本製鉄(5401)や東京製鉄(5423)など、鉄鋼株が軒並み高くなり、決算関連でセイコーエプソン(6724)やNEC(6701)、TOTO(5332)などの上昇が目をひきます。
上方修正をを発表した大紀アルミ(5702)が急騰し、1Qが大幅増になったKADOKAWA(9468)は一時ストップ高になるまで買われました。
また、上方修正と増配を発表した双信電機(6938)がストップ高になりました。
反面、JR各社が決算を材料に売られていて、なかでも、今期が営業赤字に転落する見込みになったJR西日本(9021)が4%近い下落になっています。
JAL(9201)、ANA(9202)など空運株が下落したほか、鳥貴族(3193)や串カツ田中(3547)などアフターコロナ関連が売り込まれています。
マツダ(7261)は1Qで営業黒字を達成したものの、織り込み済みで売り込まれ、コーセー(4922)やマンダム(4917)など化粧品関連株の一角も、決算が嫌気され急落しています。
1Qの営業赤字や株主優待の廃止を発表したタカラレーベン(8897)が6%近い下落になり、アイ・エス・ビー(9702)は上期着地は計画を上振れたものの、1Q時点ですでに上期計画を達成していたため、物足らないとして厳しい下落になっています。
日経平均は大幅反発!
月末安と月初高のアノマリー通りの動きを今回も行っています。
短期線の5日線(27679円)は回復したものの、200日線(27845円)に頭を押さえられる形になっています。
明日以降、続伸し25日線(28234円)をキャッチアップする動きになれば、底値固めにはいったと言えるかもしれませんが、引き続き、調整および下落ということになれば、1/6高値(27196円)、心理的節目の27000円あたりが意識される動きになる可能性があると思います。
さて、現在マーケットの大きな懸念材料となっている中国問題を整理しておきます。
まず、中国当局の滴滴出向(DIDI)への介入ですが、
7/22に中国当局はIPOを強行した滴滴出向(DIDI)に対し、前例にない規模の深刻な罰則を科すことを検討すると発表し、7/22をきっかけに中国マーケットは大きく下落し始めています。
そして、翌日の7/23に政府文書で過熱する教育の現状を軽減するための意見をだしているのですが、その中で教育関連企業の上場および外国資本参入の禁止を打ち出し、教育関連企業を非営利化することを発表しています。
そして、今回の件に、昨年12月のアリババの独占禁止法違反の疑いで介入した調査を加えてみますと、中国当局は各企業が保有するビッグデータが流失することを警戒し、遮断に動いているという共通項が伺えます。
上場していると株主に対する情報開示が義務化されるため、どうしても情報が海外に流失します。
中国は、来年の共産党大会を前に、経済統制、情報遮断に動き始めているということです。
そして、このことは、日本のマーケットにも深刻な影響を及ぼしています。
上記は、7月の中国向け売上の大きい企業の株価パフォーマンスですが、村田製作所以外は、すべてマイナスであったことがわかります。
10位の日本ペイント以下は上海総合指数より売り込まれています。
中国の経済統制は、今後も継続する可能性があり、中国関連企業の投資は、しばらく様子を見ておくほうがいいのかもしれません。