10月14日(木) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1048/値下がり1037
騰落レシオ(25日) 86.83
空売り比率 41.8
売買代金 東証一部 2兆5647億円
マザーズ 1472億円
業種 水産・農林、精密機器、電機機器など上昇。
海運、鉱業、石油・石炭など下落。
個別 SOX指数の切り返しを受けて、東京エレク(8035)やアドバンテスト(6857)など半導体関連が騰勢を強め、日本電産(6594)や村田製作所(6981)など値がさハイテク株にも買いが集まりました。
今期最終益が前期比4.9倍の見込みと発表したサイゼリヤ(7581)や上期営業赤字が5億円に縮小したと発表したTKP(3479)が急伸しています。
通期最終損益予想を上方修正した吉野家HD(9861)や今期営業損益を黒字転換と伝わったコシダカHD(2157)も大幅高になっています。
スノーピーク(7816)が良好な月次を手掛かりに9%を超える上昇になり、米国向けに医薬品原料の出荷を開始すると発表した日本水産(1332)が急騰しています。
また、傘下企業がKDDI系のファンドから出資を受けたと発表したサインポスト(3996)が18%を超える急騰になりました。
反面、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、商船三井(9104)の海運3社がそろって大幅安になりました。
米長期金利低下を受けて、三井住友(8316)や三菱UFJ(8306)など銀行株が売りに押され、金利低下でピーク感が出てきたINPEX(1605)や出光興産(5019)も軟調な動きになりました。
三菱UFJMSが目標株価を9100円→8900円に引き下げたJR東日本(9020)、6700円→6000円にしたJR西日本(9021)、18800円→18600円にしたJR東海(9022)、2700円→2600円にしたJR九州(9142)がそろって売り込まれる展開になりました。
上期決算が失望を呼んだベルシステム24(6183)や今期大幅減益を発表した明光ネットワーク(4668)が大幅安になっています。
その他、1Qが営業赤字となったケイブ(3760)や1Qの進捗が物足らないとされたEnjin(7370)が2ケタを超える急落に沈んでいます。
日経平均は続伸!
ほぼ高値引けで、わずかながら75日線(28523円)を抜けてきています。
本日も、上昇のわりには値下がり銘柄数も多く、戻り売り圧力が高い水準であることを示唆しているものの、5日線(29355円)上を維持しながら200日線(28732円)を突破できれば、来週にかけて25日線(29355円)を目指す展開になるかもしれません。
以前、このブログにも書きましたが、「選挙は買い」というアノマリーがあります。
特に、解散日から投票日までの期間は、過去10年で9勝1敗と高い勝率になっています。
本日のように、海運株やINPEXのような値動きの荒い市況株ではなく、まともなハイテク株が物色される状況が続けば、日経平均も騰勢を強めていく動きになるかもしれません。
さて、日本株は選挙もあり、リバウンドの期待が出てきていますが、米国株は潮目が変わってきている可能性があります。
上記はS&P500とSQの推移をしめしています。
これまでは、SQ日の当日または翌日に高値から2~3%ほど押し目をつけて、そのあと最高値を更新するというパターンで右肩あがりになっていました。
ところが、9月のSQ時は、戻りが限定的で、その後もSQの安値を下回る場面がありました。
9/3をピークとして、右肩下がりのトレンドに転換してきていることがわかります。
上記は、同期間のVIX指数の推移です。
これまで、SQ前後あたりでは、いったん下落するものですから、SQ前後でVIX指数が上昇していることがわかります。
なぜ、SQのたびに下落するかというと、これまでS&P500はコールオプション主導で動いていました。
SQにはコールオプションが権利行使されますので、SQのたびに新しいコールオプションを買い直す動きが出ていました。
コールが買い直されますのでボラティリティがあがりVIX指数が上昇 いったん押し目をつけるという構図です。
ただ、コールオプション主導で動いていますので、SQ後には騰勢を強め高値を更新していくという流れです。
上記はS&P500のETFのオプション建玉状況ですが、プット建玉がコールの倍くらいになっていることがわかります。
明日のSQ後、S&P500のプットが買い直されて、プット主導のマーケットになっていることが確認できれば、当面S&P500は高値をとっていくことはないと思われます。
昨日のFOMC議事録でも、インフレは一時的と言っていたのに、ニュアンスがずいぶん変わってきたように感じます。
近いうちに米株は、少し大きめの下落があるかもしれません。
私個人的には日経平均も29000円をつけてきたら、いったん下落するのではないかと思っています。
もちろん、ひとつの見方でしかありませんので、絶対というものではありませんが、警戒はしておいたほうがいいと思います。