10月28日(木) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり953/値下がり1143
騰落レシオ(25日) 85.41%
空売り比率 54.2%
売買代金 東証一部 5兆0699億円
マザーズ 1560億円
本日はTOPIXリバランスのため5兆円を超える売買代金になり、空売り比率も54.2%の異常値がでています。
日経VIが緩やかに上昇してきています。衆院選に向けて、オプションでヘッジをかける動きが出てきているということでしょうか?
業種 その他製品、空運、水産・農林など上昇。
鉱業、石油・石炭、鉄鋼など下落。
個別 上方修正と増配を発表したSCREEN(7735)が8%を超える上昇になり、信越化学(4063)も決算を材料に物色されています。
引け後決算発表を控えたアドバンテスト(6857)に先回りの買いが入り、レーザーテック(6920)やディスコ(6146)など半導体関連がしっかりの動きになりました。
決算が好感され、野村総研(4307)やJFEシステムズ(4832)が急伸し、航空電子(6807)やフューチャー(4722)も2ケタの上昇になっています。
同じく決算を材料にブロードメディア(4347)がストップ高まで買われ、通期見通しを大幅に引き上げたザインエレクトロニクス(6769)もストップ高比例配分になっています。
東海東京調査センターが目標株価を19000円→21170円に引き上げた東映アニメ(4816)が大幅高。来期は「ドラゴンボール超」や「SLAM DUNK」など人気映画の公開が収益を引き上げる見込みとのことです。
反面、下方修正を発表したファナック(6954)が8%を超える下落になり、富士通(6702)も8%を超える下落になりました。
エムスリー(2413)は上期大幅増益を発表したにも関わらず7%超の下落になり、決算を材料に大日本住友薬(4506)や大同特殊鋼(5471)は2ケタの下落になっています。
同じく決算を材料に日立物流(9086)や東洋機械金属(6210)も急落しています。
その他、ビットコイン下落を受けて、マネックスG(8698)やセレス(3696)が軟調になり、原油上昇に一服感が出てきたことから、INPEX(1605)や石油資源開発(1662)が売り込まれています。
日経平均は続落!
5日ぶりの陰線になりましたが、下ヒゲを引っ張る形で25日線(28843円)や200日線(28834円)を意識して下げ渋った印象です。
あい変わらず25日線は下落傾向で頭が重い展開が続きますが、75日線(28559円)以上で日柄調整を進めることが出来れば、11月初頭には上昇に転じる動きになります。
ABNアムロが日経先物を売ってきているのは気になりますが、衆院選前後の月末、月初を75日線以上で切り抜けることが出来れば、再度上昇トレンドに回帰する可能性もあるため、月末、月初の日経平均は要注目です。
さて、本日は11/5に新規上場になるフォトシンス(4379)を紹介します。
スマートロックの国内最大手です。
「クラウド型入退室管理システム」をSaaS方式で提供しています。
機器はすべて顧客自身が設置する方式で、通常100万円以上かかる設置費用は不要です。
API連携も容易で入退室記録や勤怠管理などの人事システムや警備会社と連携することも可能です。
機器はレンタルで月単位もしくは年単位で課金する仕組みになっています。
売上が15億程度と小さいことと、公開規模が100億以上の大型物件であり、大株主にはVCが目白押し(1.5倍2250円でロックアップ解除)であることから公募価格1500円に対し初値予想1600円~2000円とみる向きが多いようです。
しかしながら、近年個人情報保護法の改正で個人情報を扱うすべての事業所は「物理的安全管理措置」の対策を講じることが義務づけられています。
さらに最近は情報漏洩の観点からPマークやISMS認証の取得が取引条件となるケースが増えています。
入退室システムは警備会社や電機メーカーのシステムが導入されているケースが多いのですが、主に大企業中心で、オンプレミス型のため導入費用がかかります。
同社は中小企業向けに契約を伸ばしていて、法人向けクラウド型入退室システムでバッティングするめぼしい競合は見当たりません。
今後はサテライトオフィスの需要増加も想定され、同社が試算する入退室管理の潜在的な市場規模はビル・オフィス空間のみで4.5兆円を見込んでいます。
当面AAR(年次経常収益)3割増加ペースが続くと期待されています。
競合のない成長力は高い企業ですので、安いところがあれば仕込んでみたい会社です。