12月14日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり767/値下がり1317
騰落レシオ(25日) 75.09%
空売り比率 43.4%
売買代金 東証一部 2兆3251億円
マザーズ 1816億円
VIX指数も日経VIも、再び20を超えて上昇してきています。
業種
個別
トヨタ(7203)が本日開催されるバッテリーEV戦略に関する説明会(EV投資4兆円 2030年までに350万台に上方修正を発表)を前に大幅高になっています。
全体的にリスク警戒ムードが強く、アステラス(4503)や武田(4502)などの薬品株、およびNTT(9432)やKDDI(9433)などの通信株など、ディフェンシブセクターが物色されています。
前日にMSMUFGが目標株価を7100円→7500円に引き上げた東京海上(8766)が上場来高値を更新し、MS&AD(8275)やSOMPO(8630)など保険株が逆行高になっています。
決算が好感されたHamee(3134)が20%高と急騰し、SKIYAKI(3995)や日本ハウスHD(1873)も決算を材料に大幅高になっています。
また、上場5周年記念の株主優待を発表したシンシア(7782)も大幅高になっています。
反面、ファーストリテイリング(9983)が3%近い下落になり、前日売り込まれたリクルートHD(6098)や日立(6501)も続落しています。
レーザーテック(6920)や東京エレク(8035)、ディスコ(6146)など半導体関連が売り込まれ、任天堂(7974)やベイカレント(6532)、ダイキン(6367)など値嵩株の一角も大幅安になっています。
セルソース(4880)は前期大幅増益になるも、今期見通しが失望を呼びストップ安まで売られました。
フロンティアインターナショナル(7050)やサーキュレーション(7379)、ツクルバ(2978)なども決算を材料に大きく値を崩しています。
IPOラッシュを前に直近IPOに手仕舞いの売りが相次ぎ、フレクト(4414)が一時ストップ安まで売り込まれ、サイエンスアーツ(4412)やGRCS(9250)も大幅安に沈んでいます。
日経平均は反落!
4日続けての陰線となり、いかにも上値が重いことを印象づけています。
25日線(28901円)は、すでに75日線(29067円)とデッドクロスしており、下落傾向です。
本日は、5日線(28619円)も下回って終わっており、目先も売りが先行する展開を示唆しています。
立憲民主党の落合貴之議員の「自社株買いを見直し、もしくは禁止すべき」という質問(企業の資金が株主に吸い取られるために、賃金上昇につながらないという発想らしい。さすが、NISAに課税すると発言した江田憲治の秘書をやっていただけある。株価の下落が日本経済に与える影響を想像できない人種らしい。)
に対し
岸田首相は、企業の都合といいながら、肯定ともとられかねないあいまいな発言をしたために、「岸田首相が自社株買い規制に言及」と報道され、一時日経平均も300円を超える下落になりました。
ツイッターでは岸田首相のことを
①高尚な思想はあるが、
②いろんな物事を実は正しく理解できておらず
③でもブレーンから聞いたキャッチーなフレーズはすぐに口にだしてしまう、
④絶望的な経済センスの無さ
と評している人もいましたが、「アベノミクス」ならぬ「キシダリスク」になりつつある現状をなんとかしてほしいものです。
さて、12/15はネットプロテクションズホールディングス(7383)が上場します。
会社概要等は11/30のブログを参照いただけたらと思います。
最新のトレーダーズの初値予想は1700円~2000円になっています。
BNPL(後払い決済)専業で上場する海外大手は米アファームと豪アフターペイになりますが、後者は今秋に大型買収が発表されたばかりです。
これに、ペイディを買収したペイパルを加えたバリュエーションは以下になります。
これに対し、ネットプロはEV(企業価値)/売上高7.5倍 EV/EBITDAは47倍になります。
海外大手や国内競合の買収額には大きな差がありますが、国内2位のペイディの買収額は3000億と伝えられていて、これに並ぶだけでも株価は3000円が必要になります。
筆頭株主はアドバンテッジパートナーズであり、当然ペイディの買収額 海外大手のフェアバリューはわかっています。
今回は、買収相手をさんざん探した後の妥協のIPOと思われ、ロックアップも価格要件の解約条項はありません。
一般株主が納得するくらいの高額買収を表明する相手が現れれば、少なくともペイディに準ずるTOBがあってもおかしくないと思います。
実現するかは別にして、ロックアップ(最短180日)で既存株主が身動きが取れない間に、一度は思惑で3000億越えの「ペイディチャレンジ」があるのではないかと思います。
セカンダリーは狙ってみたい銘柄です。