3月17日(木) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1872/値下がり250
騰落レシオ(25日)96.26%
空売り比率 41.6%
売買代金 東証一部 3兆5544億円
マザーズ 1546億円
恐怖指数
業種
全業種値上がりです。
個別
前日まで昨年来安値更新基調であったファーストリテイリング(9983)が7%近い上昇になり、ソフトバンクG(9984)もアリババ株高を材料に大幅続伸しています。
レーザーテック(6920)やSCREEN(7735)、東京エレクトロン(8035)など半導体関連が大幅高になり、ファナック(6954)やSMC(6273)など機械株も急伸しています。
ソニーG(6758)やキーエンス(6861)など主力グロース株にも強い動きが見えています。
上方修正と増配を発表した三井松島HD(1518)が急騰し、株式交換で川崎汽船の完全子会社になることを発表した川崎近海汽船(9179)がストップ高になっています。
反面、HIS(9603)やOLC(4661)、JR東(9020)、エアトリ(6191)などレジャー関連に利益確定の売りが強くでています。
リスクオフ局面で人気化した石川製作所(6208)や重松製作所(7980)が下落し、川崎汽船(9107)も逆行安になっています。
今期営業赤字に転落する見込みとなったはるやまHD(7416)が大幅安になり、1Qの進捗率が22%に留まったセルソース(4880)がストップ安まで売り込まれています。
日経平均は大幅続伸!
需給改善が見られる中、ウクライナ停戦期待とFOMC通過を材料にショートカバーを呼び込み大急騰を演じています。
マドを開けての上昇になり、ほぼ一か月ぶりに25日線(26312円)を上抜けています。
27000円どころは、戻り売りが出やすいポイントで、仮に明日もマドを開けて上昇すれば、「三空踏み上げ」という足形になります。
「三空踏み上げは売り向かえ」という格言があるように、いったんは売られるところもあると思います。
ただ、その際 25日線が下値サポートとして機能できれば、ヨコヨコで日柄調整をいれながら、再度上値を追う可能性もあり得ると思われます。
さて、ご存じの通り、FOMCは0.25%の利上げ 22年中に7回の利上げを行う想定を提示しています。
年内 すべてのFOMCにおいて、利上げを行う「タカ派」の内容で、パウエル議長は「米経済は強く積極利上げに十分耐えられる」と強調しています。
ところが、債券トレーダーは「米景気は強い」発言に賛同しかね、タカ派すぎる金融正常化プロセスが景気の腰を折り、リセッションをもたらすことを懸念しているようです。
上記金利動向をみると、リセッション入りのシグナルとされる長短金利逆転(5年金利が10年金利を逆転)の逆イールド現象が発生し、住宅ローン金利を反映する30年金利が下落しています。
株式トレーダーは、パウエル発言はタカ派であったものの、想定内であったことと、バランスシート縮小議論は次回の5月のFOMCで話し合いがもたれ、6月以降になったことが好感され買戻しが入ったようです。
今晩以降の米株見通しは、上記のようなイメージで、どちらかの方向性を作ってくると思います。
逆に言えば、今の上昇は資源の安さからインフレ沈静化期待に裏打ちされていると思いますので、今週末の米国メジャーSQが終了し、ポジションが整理されたあと、資源が上がってくるようなら要注意と思われます。
日経平均は、歴史的ショック安後の反発相場をみると、2か月ほどかけて戻り高値をつけてくる傾向があります。
今回は3/9がボトムになっていますので、5月頭に高値をつけてくる可能性があります。
5月のFOMCでは、バランスシート縮小の話し合いがされるほか、資源価格動向次第では、利上げ幅も0.5%以上になることもあり得ます。
今年は日米ともに「セル・イン・メイ」が当てはまるのかもしれません。