3月16日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1331/値下がり750
騰落レシオ(25日) 91.98%
空売り比率 43.5%
売買代金 東証一部 3兆1947億円
マザーズ 1420億円
恐怖指数
業種
個別
ナスダック大幅続伸を受けて、東京エレクトロン(8035)や日本電産(6594)、任天堂(7974)、キーエンス(6861)など主力グロース株が大幅高になっています。
中国の劉鶴副首相が、「米国上場の中国企業について、米規制当局との協議で、前向きな進展があった」との発言があり、アリババ株が一時20%を超える上昇になり、ソフトバンクG(9984)も6%近い上昇になっています。
グロース株が優位な地合いではあったものの、日本製鉄(5401)やJFEHD(5411)など鉄鋼株には強い買いが入り、日本維新の会が原発再稼働の提言をおこなったと伝わり、東京電力(9501)が8%を超える上昇になっています。
経済活動正常化関連が強く、JAL(9201)、ANA(9202)が続伸し、OLC(4661)は上場来高値を更新しています。
三井ハイテック(6966)が連日のストップ高になり、好決算と自社株買いを発表したブラス(2424)、上方修正と増配を発表したセレスポ(9625)などもストップ高まで買われています。
反面、直近買われていた銀行株が弱く、北國FHD(7381)や大垣銀行(8361)、愛媛銀行(8541)など地銀の多くが売り込まれています。
3Q決算で、前期特需の反動減を警戒されたアスクル(2678)が大きく値を崩し、来店客数減で売上が鈍化したスノーピーク(7816)も大幅安になっています。
下方修正を発表した3Dマトリックス(7777)がストップ安まで売られ、前日ストップ安比例配分になっていたプレミアアンチエイジング(4934)も連日のストップ安に沈んでいます。
日経平均は3日続伸!
上昇する5日線(25453円)上を維持しながら、3/10の高値(25690円)も上回って終了しています。
MACDもわずかに、ゴールデンクロスし、ヒストグラムもプラス転換しています。
中期下落トレンドは継続していますが、上記チャートを見ると、下落トレンドの中でも、一直線の下落ではなく、数週間の上昇ターンがあることがわかります。
今回も3/9を底に、反転のターンが始まっている可能性があり、25日線(26338円)を上抜けるような動きになるかが注目されるところです。
さて、上記は信用残高の推移になりますが、相場の反転を示唆する動きが見えてきています。
①信用買い残が減少傾向
直近の買い残3.2兆は2021/4/16以降で最低値になっています。
②直近の週で 買い残が1454億円減少
2020/3/19以降で最大の減少額になっています。
売り残も567億円増えています。
③評価損益率は-15.66%まで悪化
2020/8/28以来の最悪値になっています。
通常、個人投資家は逆張り志向があるため、株が下落し、値ごろ感がでてくると買いを入れる傾向があります。
したがって、下落すれば信用残が増える傾向があり、信用残の増加は戻り売りを増やし、相場の上昇を阻害する要因になります。
ところが、3/11の週は、日経平均も25000円を割り込み、さらに下落すると思った人が多かったということでしょう。
評価損も積み上がっていたので、追証に迫られた向きもあったと思います。
下落を買い向かう人より、ぶん投げた人が多かったということです。
この動きは、日経レバレッジETFや、東京エレクトロン、レーザーテックのような、個別の主力株にも見られました。
上記のように、株価が下落しているにもかかわらず、買い残が減少していることがわかります。
このような現象がおきた時には、「セリングクライマックス」を迎えている可能性があります。
ファンダメンタルでは、不安要素が多い中、今週マーケットがしっかりしているのは、目先のセリクラを迎えたからであると考えると納得がいきます。
明日発表になる手口で、外人売りの個人買いの構図に変化があるのか注目です。
ただ、今回の-1454億円の買い残減少は、2016/2の-2500億円 2018/8の-3400億円に比べれば、少ない金額になっています。
目先反騰に入ったとしても、中長期で大底を打ったかどうかは微妙のような気もします。