5月9日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄211/値下がり銘柄1598
騰落レシオ(25日) 80.17%
空売り比率 49.8%
売買代金 東証プライム 2兆9545億円
東証スタンダード 731億円
東証グロース 932億円
東証グロース1000億円割れの薄商いです。底入れは、まだまだ先になりそうです。
【恐怖指数】
日経VIも30を越えてきています。
【業種】
【個別】
追加配当を行うことで、前期の期末配当を従来計画から倍増させることを発表した川崎汽船(9107)が急騰し、商船三井(9104)も逆行高になっています。
グロース株にアゲインストの風が吹く中、レーザーテック(6920)はしっかりの動きになりました。
発行株式総数の23.9% 2億株を上限に大規模な自社株買いを行うことを発表したヤマダHD(9831)がストップ高まで買われ、決算と増配が好感されたノジマ(7419)も12%近い大幅上昇になっています。
1Q決算を材料にすららネット(3998)やミズホメディー(4595)が急伸しています。
株式交換でJFEHD(5411)の傘下企業のJFEスチールの完全子会社になることを発表したJFEコンテイナー(5907)がストップ高比例配分まで買われています。
(同社株1株に対し、JFEHD株3.9株交付 JFEHD株価を1481円とすると、5775円に相当します。)
反面、指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)や東京エレクトロン(8035)、ソフトバンクG(9984)が大幅安になり、OLC(4661)、キーエンス(6861)、エムスリー(2413)、リクルート(6098)など主力グロース株が大幅安になっています。
今期見通しを非開示としたJFEHD(5411)が急落し、日本製鉄(5401)や神戸鋼(5406)など鉄鋼株に波及しています。
キッコーマン(2801)など、今期見通しを非開示とする銘柄は空売りの標的になる傾向があり注意が必要です。
会見実施が伝わり、SNSでTOB観測が広まり大幅高していたNTTデータ(9613)は、会見内容がグループの海外事業統合であったことが報じられ急失速、終値マイナスで終わっています。
決算を発表し、買いが先行していたJAL(9201)も買いが続かず2%を超える下落になり、ANA(9202)やHIS(9603)、ラウンドワン(4680)などレジャー関連が軒並み売り込まれています。
子会社の検査不正が発覚した日本製鋼所(5631)がストップ安比例配分になり、決算が失望を呼んだJUKI(6440)やイルグルム(3690)もストップ安まで売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅安!
ギャップダウンからスタートし、心理的な節目の27000円、75日線(26962円)を割り込み、再び下落に転じた5日線(26675円)をもブレイクダウンしています。
空売り比率が49.8%まで上昇しており、明日はショートカバーが入ってもおかしくありませんが、明日以降も下落してしまえば、三角持合いからの下離れが確認されてしまい、4/27安値の26051円が意識されることになりそうです。
米国長期金利上昇が止まりません。
これは、市場が0.75%の利上げと身構えていたのが0.5%となり、いったん好感したものの、冷静になって考えてみれば40年ぶりの高インフレ状況で、年末政策金利2.5%では低すぎるのではないか、インフレ抑制に足りないのではないか?と懐疑的になっている状況であると思います。
金利上昇に歯止めがかからないと、米株の下落圧力は弱まりません。
米株強気のアナリストは、11日発表のCPIでインフレ沈静化見通しを唱えますが・・・
11日のCPI次第では、FEDの政策も、さらにタカ派に転じざるを得なくなりますので、要注目です。
【本日のトピック】
さて、本日は牧野フライス(6135)を紹介します。
〔業績〕
同社は4/28に決算発表をおこない、前22.3月期の営業利益が113億円になり、従来計画の80億円を大きく上回っています。
今23.3月期予想においても、前期比27%増の144億円と大幅増益を計画しています。
決算短信から、業績に貢献したのは、自動車部品向けの加工であったことがわかります。
前期に受注が集中したとのことで、今期は控えめな見通しをしていることがうかがえますが、仕掛品が4割強増加しており、引き続き受注も旺盛であることがわかります。
村田製作所や日本電産の決算からも、自動車関連(特にEV)は好調であることがうかがえます。
〔バリュエーション〕
PER 7.7倍 PBR 0.57倍 配当利回り 3.57%
〔為替〕
120円想定
今のマーケットでの銘柄選びのポイントとしては
① 為替の恩恵をうけやすい
② バリュー銘柄(低PER 低PBR 高配当)
③ マーケットが気付き始めている(出来高増加が見られる 万年割安銘柄では効率が悪い)
④ 自動車 脱ロシア 食料 エネルギー 省力化などテーマ性がある
⑤ 好需給(下落時に信用残が増える 空売り機関が3社以上入っているは要注意 買い残が1日の出来高で消化する程度なら問題なし など)
といったところと思います。
〔戦略〕
今のようにボラティリティの高いマーケットでは、引き付けて少しづつ仕込んでいくことが重要です。
決算が好感されて、マドを開けて上昇した時には、理想的には窓埋めや移動平均線などフシどころまで引き付けて買うのが得策と思います。(パターンにあてはまらないものは買わない)
【おまけ】