6月30日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数472/値下がり銘柄1314
騰落レシオ(25日)104.09%
空売り比率 46.5%
売買代金 東証プライム 3兆2144億円
東証スタンダード 957億円
東証グロース 1575億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
軟調な相場展開の中、武田(4502)や第一三共(4568)、小野薬品(4528)など薬品株の一角が逆行高になっています。
関西電力(9503)や九州電力(9508)、東京瓦斯(9531)、西部ガス(9536)など電気・ガス株がしっかりの動きになっています。
日経新聞で自社株買い再開期待が報じられた鹿島(1812)が買われ、大成建設(1801)や清水建設(1803)、大林組(1802)などが連れ高になっています。
オイシックス・ラ・大地(3182)による株式取得が好感されたシダックス(4837)がストップ高まで買われています。
2027年までにEV充電器3万台設置を目指し、最大300億円の投資を行うと発表したENECHANGE(4169)が大幅高になり、アリババのグループ企業と中国でのライセンス契約締結を発表したサンリオ(8136)も急騰しています。
反面、SOX指数の大幅下落を受けて、東京エレクトロン(8035)が年初来安値を更新し、レーザーテック(6920)、アドバンテスト(6857)、SCREEN(7735)など半導体関連が全面安になっています。
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5月 鉱工業生産指数が7.2%マイナスであったことから、ファナック(6954)やDMG森精機(6141)、堀場製作所(6856)などが売り込まれています。
原油安を受けて、石油資源開発(1662)やINPEX(1605)が大幅安になっています。
通期営業益を上方修正するも、コンセンサスを下回ったバイク王(3377)が9%の下落になり、3Qが前四半期比較で減益になったアクシージア(4936)も急落しています。
直近IPOのマイクロアド(9553)やヌーラボ(5033)、EDP(7794)が急落になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
5日線(26722円)をあっさり割り込み、再び3/9安値から5/12安値を結んだトレンドラインを割り込んできています。
日経平均が前週から+530円上昇した6/20-24の週。
海外投資家は2週連続で戻り売り姿勢を鮮明にしています。
売り越し金額は▲3237億円(現物▲1657億円+先物▲1580億円)となり、前週より減少しているものの、海外投資家の買いが入らない状況では、上値を追うのは難しいと思います。
日本は金融緩和継続で円安、資本主義国で治安もいい国です。
政策が適切に施行されていれば、とっくに、米株離れを起こし、世界の資本を呼び込むことができていると思います。
いまさら、原発再稼働をしても、今冬にも間に合うかどうからしいですが、もう、いい加減に実行にうつしてほしいものです。
【本日のトピック】
さて、パウエル議長は、ポルトガルでの年次フォーラムの場で、米経済は「力強い」としながらも、金融政策が行き過ぎることもあり得ることを認める発言をしています。
その上で、それより大きなリスクはインフレを鎮静化するための行動が足りないことと述べ、今後も金融引き締めを実行していくことを宣言しています。
クリーブランド連銀のメスター総裁も、政策金利を年内3-3.5%に引き上げ、「来年は4%を若干上まわる」水準が望ましいと、FRB高官の中で最もタカ派の発言をしています。
第一四半期の米GDP確定値は大幅下方修正になっていて、米国経済が弱い足取りになっていることを示しています。
先日の中古住宅等から、米国では貧富の差が広がってきており、住宅不動産のような高価格品は、駆け込み需要の高まりで価格が上昇する傾向(インフレ)でありながら、GDPは下方修正し経済が鈍化していることがわかります。
つまり、米国は「スタグフレーション」に陥り始めているということです。
米株上昇を唱える人のよりどころは、「企業業績が良好」であるという前提があります。
上記のように、ウォール街においても、10%あまり利益が伸びる見込みと予想されています。
しかしながら、GDPが減少する環境で、企業業績が10%も伸びるのは違和感があります。
JPモルガンは、大手ハイテク株の業績見通しの下方修正をはじめています。
仮に、7月の決算で、業績悪化が鮮明になり、株価が下落したとしても、FRBの利上げに、まった、がかかることはありません。
「米株マーケットには、冷たい夏になるかもしれません」