7月29日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄513/値下がり銘柄1259
騰落レシオ(25日) 130.48%
空売り比率 42.1%
売買代金
東証プライム 3兆2524億円
東証スタンダード 730億円
東証グロース 1194億円
【恐怖指数】
日経VIが警戒レベルの18.93まで下落してきています。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
純利益49%増になる上方修正と上限500億円の自社株買いを発表したアドバンテスト(6857)が大幅高になっています。
4~6月期の最終損益が3年ぶりの黒字になることを発表したOLC(4661)が大幅高になっています。
4~6月の純利益が40%増になることを発表したアンリツ(6754)や、原材料の鉄くず価格の下落により、上期純利益の上方修正を発表した大同特殊鋼(5471)が大幅高になっています。
主力のスマートフォン向けゲームタイトルがグローバルで好調であり、4~6月期の純利益が74%増になることを発表したドリコム(3793)がストップ高まで買われ、8/31を基準に1:2の株式分割を発表したBranding Engineer(7352)も一時ストップ高になるまで買われています。
グロース株が物色される環境で、前日決算を材料に急伸したエムスリー(2413)が6%近い続伸になり、東証グロース市場においても、フリー(4478)やそーせいグループ(4565)、JTOWER(4485)など主力どころが大幅上昇になっています。
反面、4~6月期の営業利益が1028億円で過去最高になるも、上海ロックダウンの影響でコンセンサスを100億円ほど下回ったキーエンス(6861)が大幅下落になっています。
スマホ向け部品の販売減で、4~6月期の営業減益を発表した村田製作所(6981)が売りこまれ、2年ぶりの4~6月期最終赤字を発表したNEC(6701)が7%を超える下落になっています。
今期営業益予想を5600億円→4800億円に下方修正したデンソー(6902)が、5%を超える下落になり、トヨタ紡織(3116)やアイシン(7259)などトヨタ系列の部品会社が決算を材料に売り込まれています。
低調な決算を受けて、日産(7201)や日野自動車(7205)が大幅安になり、三菱自動車(7211)やマツダ(7261)も円高を嫌気して軟調な動きになっています。
大規模通信障害に関する会見を前に、KDDI(9433)が3%を超える下落になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅に反落!
ギャップアップからスタートし、一時、心理的な節目の28000円をつけるも失速。
2日連続で陰線を形成する「並び黒」を作っています。
「並び黒」を形成すると、売り圧力が強くなり、相場の調整につながることが散見されます。
米株高を受けて、ナイトセッションで日経先物は反発して帰ってきています。
来週は、再び28000円の壁トライからスタートするかもしれませんが、壁に跳ね返されたときは注意が必要です。
仮に、調整に入った場合、200日線(27561円)を下値支持線として、日柄調整に留まることができるなら、調整後の一段高が期待できると思います。
しかしながら、200日線を割り込むことになれば、下落トレンドに転換し、思わぬ下落に見舞われる可能性もあると思います。
来週は、日経平均の当面の方向性を占ううえで重要なポイントになる可能性があると思います。
【本日のトピック】
さて、昨日のブログで、為替の動きに注意が必要と書きましたが、急激な円高ドル安が進行しています。
米利上げの警戒が弱まり、日米の金利差が縮小する思惑から、一時132円台まで円高・ドル安が進行しています。
連日、決算発表が続いていますが、製造業などで、円安メリットを上海ロックダウンの影響などで食いつぶしている会社も散見されます。
ほとんどの会社の想定為替が125円程度までなので、今のところ、為替がマイナスに作用することはありませんが、
本業の営業利益が伸び悩み、為替で帳尻を合わせてきているような会社は注意が必要かもしれません。
反面、これまで為替の円安がマイナスに作用していた輸入業者や内需関連の銘柄にスポットがあたる可能性も考慮しておいたほうがいいと思います。
ニトリホールディングス(9843)
ご存じ、ニトリホールディングス(9843)は家具・インテリア用品の販売をしている会社ですが、海外で集中生産した家具を国内で販売するビジネスモデルを取っているため、為替の円安はマイナスに作用しています。
7/1に発表になった1Qの決算は、前年同期比に比べて苦戦する内容でした。
決算資料を見ても為替の円安がデメリットになっていることがわかります。
ところが、7/1の決算発表後、株価は「悪材料出尽くし」なのか、反発に転じてきています。
先日発表になった、7月月次の既存店売上高も6カ月ぶりに前年実績を上回る実績がでています。
スマホで操作できる「WI-FIエアコン」や「横向き寝がラクなまくら」などヒット商品も出てきているようです。
コジマ(7513)やビッグカメラ(3048)の決算を見ても感じるのですが、一部の大手企業は従業員の給与や初任給の上昇を発表しています。
恐らく、旅行などは、まだコロナが怖いし遠出はしにくいものの、余裕のできた資金で、家電や家具の買い替えが進んできているものと思います。
ニトリホールディングスの似鳥社長は、「円安は年後半に反転し8月ごろには1ドル=115円くらいになる」という自身の見通しが「間違っていた」と認めていますが、案外、少し遅れて円高の流れがくるのかもしれません。
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