4月21日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄797/値下がり銘柄銘柄938
騰落レシオ(25日)135.61%
空売り比率 42.4%
売買代金
東証プライム 2兆5650億円
東証スタンダード 1250億円
東証グロース 1974億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
神戸物産(3038)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
同社は、20日の取引終了後に3月度の単体業績を発表しています。
売上高は前年同月比9.6%増の398億4500万円、営業利益は同8.0%増の22億2200万円となり、堅調な業況を評価した買いを集めたようです。
業務スーパーの価格転嫁が進んでいるほか、プレミアムカルビの売り上げ増加と22年11月に実施した値上げ効果が寄与しているようです。
株価は年初来高値を更新していますが、一段高につながるか注目です。
後工程の半導体製造装置を手掛けるディスコ(6146)が急伸し、上場来高値を更新しています。
同社が、発表した23年3月期連結決算が、売上高2841億3500万円(前の期比12.0%増)、営業利益1104億1300万円(同20.7%増)、純利益828億9100万円(同25.2%増)となり、営業利益が従来予想の1032億円を上回り過去最高益を更新しています。
しかしながら、同時に発表した1Qの4-6月期見通しは2桁減収で大幅な減益計画となっており、市場コンセンサスも下回っています。
パワー半導体向けは引き続き高水準の出荷を見込むものの、量産用途の装置需要は引き続き低調を見込むほか、為替想定を円高に見積もっていることにより出荷額の水準が低下する見通しのようです。
これに対して、三菱UFJモルガンをはじめ、数社のアナリストが、同社の目標株価を引き上げています。
1Qガイダンスは1㌦120円を前提としていて、保守的すぎるということと、同社が取り扱う製品はパワー半導体や自動搬送システム向けなどで「業界平均を大きく上回る成長が見込める」との見方をしているようです。
株価は、来週も確りとした展開を続けられるか注目されます。
ダイハツディーゼル(6023)が高騰し、一時ストップ高になるまで買われています。
同社は、23年3月期業績・配当予想の上方修正を発表しています。
営業利益は従来予想の30億円から36億円、前期比72.1%増に引き上げ、配当性向を30%をメドとするように配当方針を変更したことにより、年間配当金を従来計画の15円から28円にまで、大幅に引き上げています。
主に海外分野において、メンテナンス関連の需要が想定以上に好調だった様子です。
株価は上値の節目水準を突破し、目先は現水準を保てるか否かが焦点となりそうです。
三ツ星(5820)が、大幅買い気配スタートから急反発し、一時ストップ高になるまで買われています。
東京証券取引所が21日から信用取引に関する規制を解除すると発表し、日本証券金融も同日付で増担保金徴収措置を解除すると発表しています。
同社は著名投資家が手掛ける銘柄と噂される銘柄で、個人投資家の短期資金の物色対象になっています。
足元で売り買い交錯で荒い値動きを見せていますが、年初来高値を更新すると加速も考えられるとの見方もあるようです。
しかしながら、腕に自信がある人以外は静観しておいたほうが無難と思われます。
生活習慣病など個人健康管理プラットフォームを提供するWelby(4438)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、PHR(個人健康記録)を通じて患者中心のがん診療実現と治療アウトカムの向上を目的とした「オンコロジーPHRコンソーシアム」を設立したと発表しています。
また、オンコロジーPHRコンソーシアムの取り組みとして、国立がん研究センターをはじめとしたがん診療連携拠点病院と共同プロジェクトを開始することも発表しています。
PHRに集積される臨床データをレジストリ化し、治験や臨床研究での利用を促進することで、患者個別の状態にあわせた最適な治療が提供出来る環境の構築を目指すとしていて、株価は中期上昇トレンド入りが期待されるところです。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
一時、3/9高値(28734円)を上抜き、28778円の年初来高値をつけるも、その後は失速。
上髭の長い陰線となり、5日線(28600円)を下回っています。
相場の格言にある「鬼より怖い一文新値」に該当している可能性もあり、注意が必要です。
ナイトセッションの日経平均先物は28670円 +110円で戻ってきています。
週明けは、とりあえず上昇からスタートしそうですが、終値で今回の高値(28778円)を上抜いて、上昇トレンドを維持させるのか、上値が重く跳ね返されるのか注目です。
跳ね返された場合は、とりあえず、4/14に形成したマド埋め(28156円)水準の調整は想定しておいたほうがいいと思います。
【本日のトピック】
タカトリ(6338)
さて、本日は去年の10/31のブログで紹介したタカトリ(6338)を再度取り上げたいと思います。
同社は10/28に上方修正の発表を行ない、ブログで紹介した際に株価はPTSで3990円まで上昇していたのですが、その後、わずか1か月でダブルバガーを達成し、11/28には9760円まで上昇しています。
しかしながら、その後は高値が切り下がるディセンディングトライアングルを形成し、今年の2月には下値抵抗線をブレイク、直近4/20日には4230円まで下落しています。
2月に下値抵抗線をブレイクしたのは、2/13に発表になった2023年9月期1Q決算(10~12月)の発表がきっかけです。
同社は、それまで、パワー半導体向けSic材料切断加工装置の大型受注等が奏功し、順調に業績を伸ばしてきていたのですが、1Q決算では急ブレーキがかかり、営業利益も前年同期比40%減の2億6900万円に留まったことが失望を呼んだものと思われます。
決算短信をみると、「電子部品の供給停滞状況の長期化、原材料高騰等による影響」が要因になったことが書かれています。
同社の売上構成比をみると、アジアが63.4%をしめています。
他社の決算でも、散見されたことですが、中国の景気悪化が影響したものと思われます。
しかしながら、会社は通期の最高益決算見通しの変更はしていません。
1Qの経常利益は2億8500万円に留まり、進捗率も12.4%になっていますが、2Qは7億6000万、通期は23億円の予想になっています。
同社は3/15にパワー半導体向けSic材料切断加工装置の大口受注があったことを発表しています。
前述のディスコ(6146)の決算からも、パワー半導体の市況は好調であることがうかがえますが、四季報にも、同社が「パワー半導体向けSic材料加工装置がフル生産状態」であることが書かれています。
同社の2Q決算の発表は5/12ですが、回復も期待できるのではないかと思います。
上記は、同社の日足を上下転換したチャートです。
下のチャートを見ると、ボチボチ天井が近い、すなわち、底入れが近いように見えます。
2Qの決算に回復が見られれば、再度騰勢を取り戻すかもしれません。
監視しておいたほうがいいと思います。