7月7日(金)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
46%まで上昇しています!
【売買代金】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種別】
【個別】
ソシオネクスト(6526)が反発しています。
既存株主3社による大規模な株式売出発表を受け前日はザラ場寄らずのストップ安となっていました。
本日も大きく下落して始まったものの、寄り後は押し目買い優勢の動きで、プラス圏まで戻しています。
売買の中心は個人投資家などの投機的な資金が中心とみられ、自律反発を狙った押し目買いが優勢になったようです。
本日は同社株の売買代金が断トツのトップになり、「ソシオショック」が、一転して「ソシオ祭り」になった状況です。
私も日計りさせてもらいました👍が、市場では「ソシオネクストの業績に対する不安は乏しく、今回の局面は乗り遅れた投資家にとって買いの機会になる」(国内証券)との声も出ていたようです。
短期資金が中心で、先行きは依然として不透明との見方も多いようですが、一部で「ソフトバンクビジョンファンドが買い取ってアームと・・・」なんてゾクゾクするような妄想を語る人もいたようです。
オンワードホールディングス(8016)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、2024年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想の見直しを発表しています。
今期の最終利益予想はこれまでの40億円から50億円(前期比63.3%増)に上方修正し、年間配当予想も2円増額し、前期比4円増配の16円に修正しています。
外出機会の増加に伴う消費回復や、不採算店舗の閉鎖といった構造改革が奏功し、同日発表した2023年3~5月期決算は、純利益が前年同期比84%増の33億円になっています。
auカブコム証券の河合達憲チーフストラテジストは「通期予想に対する進捗率は第1四半期時点で6割を超え、もう一段の業績上方修正への期待が高まっている」と指摘しています。
カルナバイオサイエンス(4572)が急伸し、ストップ高まで買われています。
同社は、米ギリアド・サイエンシズ(GILD)と共同出願した特許について、米国特許商標庁から特許査定を受けたと発表しています。
固形腫瘍を含む癌やHIV、B型肝炎などのウイルス感染症を治療するためのジアシルグリセロールキナーゼ調節化合物およびその医薬組成物に関する特許とのことで、両社の創製した新規がん免疫療法の創薬プログラムの開発が順調であることを伺わせます。
同社は、2023年12月期連結業績予想に与える影響はないとしていますが、巨額なロイヤリティ収入につながる案件だけに、株価がどこまで物色されるのか注目されます。
ラバブルマーケティンググループ(9584)が、一時ストップ高になるまで買われています。
同社は、子会社のコムニコ及びジソウが、米メタ・プラットフォームズ(META)がサービスを開始した「Threads(スレッズ)」の活用支援サービスを開始したと発表しています。
両社は「スレッズ」について、マーケティング活用の可能性を調査していて、メタにも企業のアカウント開設や活用に関して規約違反にならないことを確認済みとしています。
今後は「スレッズ」上でマーケティング活動を行いたいと考える企業やブランドに向けて、情報提供や活用、運用支援に関するサービスを提供し、企業のSNSマーケティングを支援するとしています。
株価は、引けに掛けて大きく売り込まれて、上げ幅を縮小させていますが、「スレッズ」は利用者がわずか2日間で、7000万人を突破するなど注目度は高く、再度買いが向かうのではとの見方も強いようです。
わらべや日洋ホールディングス(2918)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
同社は、2024年2月期第1四半期の連結決算を発表しています。
営業利益は前年同期比39.9%増の23億6,900万円になり、上半期計画36億5,000万円に対する進捗率が64.9%に達しています。
主力の食品関連事業で回復が進んだほか、利益面では商品規格の見直しなどが寄与したようです。
株価は2018年6月以来の高値水準を回復してきていて、2017年12月高値3,290円レベルを目指す動きが期待されます。
【テクニカル分析】
日経平均は、大幅続落!
上ヒゲの長い「陰のトンカチ」を形成していて、更なる下落があってもおかしくない状況です。
ナイトセッションの日経平均先物は32,380円 -50円で戻ってきています。
米株が売られたわりには、頑張っているという印象で、終値ベースでは、6/27安値(32,306円)上をキープしていて、ダブルトップ完成を拒否しています。
7/10にも、ETFの分配金捻出の売りが、約7,000億円あり、警戒されるところではありますが、それが終われば、とりあえず需給を悪化させるイベントは終了になります。
テクニカル的には売りが優勢であることは、間違いないと思いますが、現状では、案外底堅く推移する可能性もあり得ると感じています。
【本日のトピック】
さて、今回の調整の要因として考えられることとしては
①海外投資家の売り越し
②日銀政策転換の警戒
③決算に対する警戒
などが挙げられると思います。
しかしながら、結論から申し上げると、上記に対する懸念は少しづつ解消されていくのではないかと感じています。
①海外投資家の売り越し
昨日のブログにも書きましたが、6/30の週に海外投資家は3週連続の売り越し▲1965億円(現物+3041億円/先物▲5006億円)になりました。
しかしながら、中長期の現物に関しては、買い越しになっています。
恐らく、ここもとイベントとして予定されていた、年金等のリバランス売りやETFの分配金捻出に向けての先物の短期ヘッジ売りが先行したのではないかと考えます。
7/3に発表になった日銀短観で景況感が改善される発表がでたことにより、海外投資家が現物を売る要因はなくなったと思います。
先物も前述のように売り要因イベントが通過してしまえば、改善されてくるのではと思います。
②日銀政策転換の警戒
7/7の日銀の内田真一副総裁は日本経済新聞とのインタビューで、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正について「金融仲介や市場機能に配慮しつつ、いかにうまく金融緩和を継続するかという観点からバランスをとって判断していきたい」と述べ、当面は「YCCを続けていく」と強調しています。
にも、かかわらず為替がやや円高に振れたのは、やはり「7/28の日銀政策会合に近づくにつれて、YCC変更の観測が強まると想定している」という見方があるからでしょう。
もしくは、「米国の金利上昇もあと1回~2回であってゴールが見えている」ということで、金利差拡大による円安も限界を迎え始めているということかもしれません。
7/28まで、まだ時間がありますので、日銀政策変更懸念を理由に売りが先行する局面もあるかもしれませんが、いずれにしても、イベントドリブンであり、発表になればマーケットは織り込むことになると思います。
③決算に対する警戒
これから本格化してくる決算に対する警戒もマーケットの頭を押さえる要因になっていると思います。
上記は、週末に発表になった安川電機(6506)の決算です。
QonQ(前四半期の比較)では減益になっているものの、これは、同社の毎年の傾向であり、YonY(前年比)では過去最高益が予想されています。
正直、「特別よくもないけど、思ったより悪くない」という印象です。
特に目を引いたのが、同社の発表している受注残です。
同社の決算短信には、「受注残の消化を進め・・」と書いてありますが、1Qは中国・アジアにおいて受注残が増えていることがわかります。
ここもと、マーケットでは「中国の景気悪化が懸念される」というのがコンセンサスになっています。
ところが、同社の決算をみると必ずしもそうでもないことが伺えます。
この決算で、週明けの同社株がいきなり売り気配になるようなら、「どんだけ決算期待が強いねん!」ということで「日本株は売り!」という判断になるかもしれませんが、上昇もしくは持合いくらいの動きであれば、「思ったより悪くない!決算期待できるかも!」という流れになると思います。
これから、しばらくは夏枯れ相場もあって、突発的な売りが先行することもあるかもしれませんが、上記のイベントドリブン、決算懸念が解消されてくれば、マーケットは底固い動きになってくると考えます。
「基本は押し目買い!」の姿勢で夏を乗り切るべきでしょう!