10月23日(月)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
日揮ホールディングス(1963)が7日ぶりに反発しています。
22日付の日本経済新聞朝刊が日揮HDについて「2026年をメドに、折り曲げられる次世代太陽電池『ペロブスカイト型太陽電池』で電力事業を始める」と報じています。
従来のシリコン製では不可能だった壁面などにも置ける「どこでも発電所」としての期待が高く、出資先のスタートアップの開発する太陽電池を使うようです。
まずは2024年に北海道苫小牧市の物流倉庫を用いて発電効率や耐久性などを実証実験し、2026年をメドに大規模発電に乗り出すとのことです。
2030年には数百億円規模の売上高を目指す計画です。
株価は9月15日に年初来高値(2291円50銭)を付けた後、伸び悩んでいます。
市場では「次世代エネルギーのテーマ性で改めて資金が向かいやすい」(国内証券の情報担当者)との見方があるようです。
ペルセウスプロテオミクス(4882)がストップ高まで買われています。
同社は先週末20日引け後に、開発中の抗トランスフェリン受容体1(TfR1)抗体「PPMX-T003」の真性多血症(PV)患者を対象とした第1相試験で、被験者の組み入れが完了したと発表しています。
今後、新たに組み入れを行った患者に対する投与を実施し、今期中に試験を完了させる予定としています。
株価は10月11日の694円を付けたあと調整を入れましたが、目先は売りも一巡して下げ止まる格好を見せていて、再度、上値を目指す展開が期待できそうです。
物語コーポレーション(3097)が急反発しています。
22日放送のTBSテレビ番組「坂上&指原のつぶれない店SP」で、同社が展開する「焼肉きんぐ」が取り上げられ、本日の株価はこれを手掛かりに材料視した買いで上昇したようです。
また、水戸証券が投資判断を新規に「A」、目標株価を5000円としたことも好感されたようです。
同証券は、積極的な新規出店、メディア露出等による認知度向上、店舗改装、商品開発などにより競争力を高めることに注力しており、持続的な成長性を高く評価するとしています。
中長期的には、新業態の開発、商業施設や都市型ビルインなど新たな立地への進出にも期待がもてるとのことです。
本日の株価は、13日から16日にかけて空けた窓埋めを達成していますが、ここで、ひとまず達成感が出るのか、75日線、25日移動平均線が近付く4,000円ブレイクに向かうのか注目されるところです。
ストレージ王(2997)が、本日後場途中から突如動意付き、一時626円まで買われる場面も見られました。
個人投資家の藤本茂氏が同社株を5%超保有していることが、同日に近畿財務局に提出された大量保有報告書で明らかになっています。
同氏は87歳のデイトレーダーとしてテレビ東京のモーニングサテライト等でも紹介されたこともある個人投資家です。
ただ、報告義務発生日が9月1日となっており、恐らく大量保有報告書の提出を忘れていたのではとの見方もあり、既に保有してない可能性もあるため、今後保有減の報告書が出てくるのではとの見方も多いようです。
例え保有していたとしても本日の上昇で売ってくる可能性もあり、何れにせよ続く物色材料にはならないとの見方が多いようです。
それにしても、同氏は来月、本まで出版するとのことですから、つくづく、たいしたものです。
PLANT(7646)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、2024年9月期単独業績予想を発表していて、売上高980億円(前期比0.5%増)、営業利益18億円(同14.7%増)、純利益13億5,000万円(同7.4倍)と2ケタ営業増益を見込み、年間配当予想を前期比18円増の50円とすることを公表しています。
今期業績増収増益計画で四季報予測を上回ったことが好感されたようです。
更に、同社は「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」も発表し、自己株式取得による資本効率向上と株主還元強化を図る他、積極的なIR活動の実施によりPBR1倍を目指していくとしています。
それに伴い株主還元方針の見直しも行い、配当や自己株式取得等により、原則当期純利益額の30%以上を株主へ還元するとしています。
なお、今期については、配当や自己株式取得などによる総還元性向の目標を100%にするとのことで、これに伴い最大10億円の自社株買いを発表しており、更に今期年間配当は1株50円と大幅増配予想を出しています。
また、発行済み株式総数の4.45%の自己株消却も発表しています。
同社株のPBRは、本日のストップ高後も0.47倍で、依然として1倍を大きく割り込んでいます。
株価の一段高も期待できそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は3日続落!
ローソク足は陰線を引いて高値と安値も先週末水準を下回り、株価上方で下降中の5日線(31,554円)や25日線(31,975円)と併せて、下落トレンド延長を示唆しています。
25日線とのマイナス乖離率は3.05%(先週末2.50%)と引き続き売られ過ぎゾーンの5%まで幅を残しており、潜在的な自律反発圧力はまだ弱い状況です。
10/4(投資の日)安値30,487円を割り込まずに反転できるか注目されます。
【本日のトピック】
さて、米クレジットカードのアメリカン・エクスプレス(AXP)の7-9月の決算が発表になりました。
同社は、年会費の高いプレミアムカードでの新規顧客の獲得が好調で過去最高益を更新しています。
しかしながら、小規模事業者などがアメックスのカードでの支出を控えたことが要因で、同社決済ネットワークでの支出額の伸びが予想を下回っています。
20日の株価は、カード取引量が予想を下回ったことを嫌気して、一時4.6%安になりました。
このことから、考えられることとしては、米国消費は強いものの、一部の超富裕層に支えられていて、庶民の消費は冷え込み始めているのではないかということです。
テスラが値下げをしても、売上が回復しなかったのも、そう考えれば合点がいきます。
米国の可処分所得占める貯蓄率は、コロナの給付金が入るたびに、跳ね上がってきましたが、直近では3%台まで低下しています。
そして、こうした状況と整合するにクレジットカードの残高は高い金利で急増しています。
少なくとも、ストックではなく、フローの面では個人の財務状況に余裕は見られない状況であることが推察されます。
こうした影響がアメックスの決算にも現れてきているものと思います。
このような環境のなか、パウエル議長は19日、「今の金融政策の引き締め方がきつすぎるとは思わない」と発言し、「さらなる金融引き締めが正当化される」とも述べています。
恐らく、このことはマーケットに衝撃を与えたと思います。
なぜなら、これから、仮にメガテックの決算が良好で市場のEPSが上昇したとしても、金利の更なる上昇があるのであれば、株の優位性が打ち消されるからです。
マーケットは、「FRBは実態がわかっているのか⁉」と悲鳴を上げ始めているのかもしれません。
もし、市場がFRBに金利引き下げのための催促相場のような動きになれば、2018年のクリスマスショックのようなことが起こりかねないことは、頭のスミに置いておいたほうがいいのかもしれません。