11月8日(水)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
任天堂(7974)が大幅反発になり、2年5カ月ぶりの高値を付けています。
同社は、7日に2024年3月期(今期)の連結営業利益が前期比1%減の5,000億円になりそうだと発表し、従来予想(11%減の4,500億円)を上方修正しています。
新作ゲームソフトへの期待が高く、会社計画にはさらに上振れ余地があるとの見方から買いが入っているようです。
同社は、5月発売の「ゼルダの伝説」のヒットが寄与し、ソフト販売計画を1億8500万本と従来計画の1億8000万本から引き上げています。
なお、このソフト販売計画には、10月20日発売の「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」を反映していないようです。
東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは「上方修正後の会社計画はなおも保守的で、営業利益は5300億円程度まで上振れする余地がある」と指摘しています。
マツダ(7261)が、一時15%を超える大幅上昇になっています。
同社は7日引け後に、2024年3月期第2四半期累計の連結決算に併せ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを1,300億円から前期比19.0%増の1,700億円に引き上げています。
為替の円安に加え、多目的スポーツ車(SUV)の新型車の販売増が寄与するようです。
営業利益の従来予想からの増額要因は「為替」が798億円、出荷台数の増加などで「台数・構成」が223億円になっています。
マーケティング費用などの増加は減額要因だったものの、モルガン・スタンレーMUFG証券の垣内真司株式アナリストは7日付のリポートで「為替のみに依存しない増額はポジティブ」と評価しています。
中越パルプ工業(3877)が大幅高になっています。
8日の日本経済新聞では、同社の、2023年4〜9月期の連結営業利益は前年同期比2倍の30億円程度になったようだと報じています。
原料の木材チップや燃料の重油の価格高騰を織り込んだ紙製品などの値上げが寄与して利益を押し上げたとしています。
通期業績については上方修正する公算が大きいとも書かれていて、本日の見直し買いに繋がったようです。
一方、同社は同報道に対して、「概ね報道された内容に近い数字を見込んでおりますが現在精査中です。」としています。
同社は9日14時半に2Q決算を発表する予定となっていますが、事前にこれだけ買われれば出尽くしになる恐れもあり、上方修正と一緒に株主還元強化の発表があるかどうかが鍵になりそうです。
フレクト(4414)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は7日引け後に決算を発表しています。
2024年3月期第2四半期累計の経常利益は前年同期比5.4倍の2.4億円に急拡大し、通期計画の5.4億円に対する進捗率は前年同期17.6%を上回る44.2%に達しています。
クラウドインテグレーションサービスで新規顧客の獲得と既存顧客の取引拡大を同時に実現し、過去最高の業績となったようです。
ドライバー働き方改革クラウドのCariotサービスの契約数が323件と過去最高を更新したことも大幅増益に寄与したとのことです。
同社の成長性を評価する動きが優勢で、4,000円大台復帰も視野に捉えたと見られます。
ヘリオステクノホールディングス(6927)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
同社は7日引け後に決算を発表しています。
2024年3月期第2四半期累計の連結経常利益は前年同期比85.3%減の0.8億円に大きく落ち込みましたが、従来の4.4億円の赤字予想から一転黒字で着地しています。
併せて通期の同利益を従来予想の7.2億円から11.5億円へと59.7%上方修正しています。
ランプ事業及び製造装置事業で出荷の前倒しや早期納入が実現していることに加え、利益面では販管費の削減が寄与するとしています。
また、業績好調に伴い期末一括配当を従来計画の8円から25円へと大幅増額修正しています。
株価は底値圏で推移していたことで割安感も強く、大きく買いが向かいました。
株価は75日線も突破し、新展開入りを示唆しています。
【テクニカル分析】
日経平均は続落!
ローソク足は陰線を引き、高値と安値も連日切り下がっていますが、終値では5日線(32,139円)や75日線(32,147円)上をキープしています。
本日の安値で、直近構成された「三空踏み上げ」の最後のマド埋めが完了しています。
「上放れタスキ」のセオリー通りなら、明日は切り返す場面と思うのですが・・
明日は短期目線での正念場になりそうです。
【本日のトピック】
さて、注目された米3年国債入札は「無難」と受け止められたこともあり、米国債券の利回りは軒並み下落しました。
これを受けて、ナスダックは2021年11月以来の8連騰になり、S&P500も2021年11月以来の7連騰になっています。
引き続き、米株市場は「適度な景気減速による金利低下」を好感していますが、上記の米国クレジットカード延滞率が12年ぶりの高水準になったという記事のように、米国の景気悪化を示唆するニュースが多く散見されるようになってきています。
そのような中で、ⅩなどSNSでは「サーム・ルール」が話題になっています。
サームルールでは「失業率の3ヵ月平均が過去12ヵ月の最低値から0.5ポイント上昇した時」に景気後退と判断されます。
最近では01年、08年、20年にシグナルが発動して、いずれも景気後退となっています。
現在のサームルール指標は0.33なので、景気後退シグナルの0.5まではまだ少し余裕がある状態です。
今しばらくは、株価も上昇が続くと思いますが、こうした指標も参考にしながら判断するのも有効と思います。