9月28日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄761/値下がり銘柄1011
騰落レシオ(25日)80.25%
空売り比率 51.3%
売買代金
東証プライム 3兆7248億円
東証スタンダード 1103億円
東証グロース 1357億円
【恐怖指数】
VIX指数が一時34超えです。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
米製薬会社のバイオジェンと共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、最終段階の第3相臨床試験(治験)で有効性が確認できたと発表したエーザイ(4523)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
新型コロナウイルス治療薬について、良好な臨床試験(治験)の結果が出たと発表した塩野義製薬(4507)も買われています。
日本製紙(3863)が物色され、大王製紙(3880)や巴川製紙所(3878)など製紙株が上昇しています。
今期営業損益が41億円の黒字の見通しを発表し、従来予想(21億円の黒字)の上方修正になることになったオンワード(8016)が急騰しています。
低位株で配当利回りも3.97%になる高配当が好感された模様です。
中期経営計画の上方修正を発表したエーバランス(3856)が急伸しています。
パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口受注を獲得したと発表したタカトリ(6338)が13%を超える上昇になっています。
今回の受注は26億3700万と比較的大きい受注であったため好感されています。
5月末に80億円超の大型受注をしたときは1か月近く上昇したため、今回も期待されているようです。
www.nikkei.com
反面、日経平均が約3ヶ月ぶりに26000円割れする中、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクG(9984)など指数寄与度の高い値嵩株が売られ、レーザーテック(6920)やメルカリ(4385)などグロース株の一角も大幅下落になっています。
権利付き最終日ではあったものの、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運株が売り込まれています。
薬価改定で調剤部門の採算が落ち込み、上期決算が実質減益になることを発表したスギホールディングス(7649)が7%を超える下落になり、ウエルシアホールディングス(3141)やツルハホールディングス(3391)も大幅安になっています。
J・フロントリテイリング(3086)は収益予想の上方修正を発表するも、コンセンサスを下回る水準で材料視されず4%近い下落になっています。
三越伊勢丹(3099)や高島屋(8233)など同業の百貨店株も軒並み3%を超える下落に沈んでいます。
ブルームバーグで、米アップルが新型iPhoneの増産計画を断念することが報じられ、TDK(6762)や村田製作所(6981)、アルプスアルパイン(6770)などが大幅安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
前日に「下離れ二本黒」を形成してからの大幅反落です。
ボリンジャーバンドでは、-2σ(26465円)と-3σ(25816円)の間で推移するバンドウォークが続いていますので、まだ底打ちという状況にはなっていません。
しかしながら、25日線乖離率は-5.72%まで開いてきており、そろそろ反発があってもおかしくないタイミングです。
-2σを上抜ける動きがあれば、いったん中心線の25日線(27762円)あたりまでの反発は見込めると思います。
このタイミングで、6/20安値(25520円)を割っていくようなら、〇〇ショックといわれるような下落が始まっているということになりますので注意が必要です。
【本日のトピック】
さて、昨日はセントルイス連銀のブラード総裁をはじめ、3人の連銀総裁が「利上げの継続性」について見解を示しています。
3総裁ともに、利上げ継続の必要性を説き、おおむね、今年末まで4.4% 23年中に4.6%を見込む発言をしています。
米国の2年国債は、一時4.3%を超え、10年国債も一時4%を超える動きになっています。
11月のFOMCにおいても、4会合連続の「75bpの利上げ」になることを織り込んできていて、よほどのインフレ数値が出ない限り、これ以上の金利上昇は考えにくいと思われます。
米国の金利上昇は、4.6%程度までがゴールであり、日本政府が唐突に為替介入に踏み切ったのは、FRBとコンセンサスが取れているからだと思います。
29日のマイクロンを皮切りに、米国では決算発表が本格化してきます。
本日のアップルの報道にもあるように、今回の決算は、恐らく相当苦戦するものになると思います。
日本の半導体関連の値動きや低迷するSOX指数から考えればマイクロンもかなり厳しいものになると思います。
ただ、すでに、企業業績悪化をマーケットが織り込んでいるのであれば、株価の下落は限定的になり、反発していくことが想定されます。
現状で、これ以上の米株の下落は、
① 企業業績悪化がマーケットが想定する以上に深刻であること。
②FRBが想定する以上にインフレが深刻で、4.6%の金利上昇がゴールとはならず、金利高が定着すること
③欧州危機やロシアの核使用などブラックスワンが発生すること
などが当てはまるのではないかと思います。
さしあたっては、明日のマイクロンの決算がマイクロンショックといわれるような反応にならないのか注目になると思います。
【日本も捨てたものではない!】
昨日の安倍元首相の国葬における菅前首相の「追悼の辞」は本当に心にしみる素晴らしいものでした。
恐らく、官僚が書いたものを朗読した岸田首相と違い、直前まで安倍首相を思い、気持ちを込めたスピーチであったと思います。
息子が通う開成中学では、授業中ではあったものの、14時になると、誰がというわけでもなく、黙祷をささげたそうです。
黙祷の時間に太鼓やタンバリンを鳴らして妨害しようとした老人たちと、どちらが人として正しいかは明白でしょう。
菅前首相も、安倍元首相を惜しむたくさんの若い人たちがいることは、これ以上うれしいことはないとおっしゃっています。
若い人たちが、連日のマスコミの偏重報道に惑わされることなく、「自ら道を切り開く力を備えている」と思うと、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思います。