9月1日(金)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【売買代金】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種別】
【個別】
日本特殊陶業(5334)が、2018年9月以来、約5年ぶりの高値をつけています。
足元で為替が円安に推移し、収益拡大への期待が高まっているほか、7月末に発表した自社株買いも好感されているようです。
同社は、自動車エンジンを点火するプラグを主力製品とし、売上高に相当する売上収益の8割を海外で稼ぎます。
今期の想定為替レートは1ドル=130円で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の岩井徹シニアアナリストは「現状の実勢よりも保守的」と指摘し、業績が上振れする可能性を示唆しています。
2023年4〜6月期の連結純利益(国際会計基準)は前年同期比2%増の240億円となり、東海東京調査センターの清田涼輔シニアアナリストは「想定より決算の数字が良かった」とし「補修用市場で今後も伸びが期待できる」と指摘しています。
同社は収益性の高い貴金属製プラグの拡販を進め、「製品構成を改善している結果が表れている」(国内証券アナリスト)との声も聞かれます。
7月にはデンソー(6902)の内燃機関に関連する2事業を譲り受ける協議を始めることで基本合意しています。
三菱UFJモルガンの岩井氏は「どこまで統合のシナジー効果を出せるかが株価変動のポイントになる」と指摘しています。
I‐ne(4933)が急反発しています。
同社は31日引け後に東証の承認を受け、19日からプライムへ上場区分を変更すると発表しています。
また、上場記念配当として、2023年12月期の期末配当予想を従来の無配から13.00円に増額修正しています。
また、同社は、流通株式比率の基準適合を図るため、大西洋平社長が、8月末時点の発行済み株式総数の約7%に相当する125万株の株式売出しを実施します。
同社株は、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが先行しましたが、売出しを警戒してか、寄り後の上昇分は吐き出しています。
一方で、「短期で売買するのではなく、中長期で保有する機関投資家を対象に株式を売却するとの方針を示したため、一般的な株式売り出しと比べ需給悪化への警戒は小さいのではないか」(ネット証券の情報担当者)との見方もあるようです。
JVCケンウッド(6632)が続伸し、上場来高値を更新しています。
1日の日本経済新聞では、同社と日産自動車(7201)は持ち運び易い小型電源機器を発売すると発表したと報じられています。
これが好感されているとの見方もありますが、足元で強い動きとなっていたこともあり、引き続き業績好調を好感した買いが入ってきている模様です。
同社が8月1日に発表した1Q決算は大幅増収増益となっていて、大幅減益計画の通期業績は据え置いていますが、上方修正期待も強い状況です。
決算発表後の買い一巡後は調整していましたが、高値からPBR1倍割れの水準にまで調整してきていたこともあり、再び見直し買いが入ってきているようです。
来週は更に上値を目指す展開になるのか注目されます。
レーザーテック(6920)が5日続伸になっています。
1日は主力半導体関連も売られるものが多かったものの、同社株はしっかりの動きです。
近日中に、日経平均の定期入れ替えが発表になる予定ですが、同社株は新規採用の最右翼です。
ちなみに、大和証券は新規採用候補として同社の他、メルカリ(4385)、ディスコ(6146)を挙げ、除外候補としては三井E&S(7003)、日本板硝子(5202)、松井証券(8628)を挙げています。
新規採用となれば、実際に入れ替えが行われる9月末へ向けて、日経平均パッシブ連動ファンドなどによる特需買いが期待されますが、同社株への売買インパクトは言う程大きくないとの見方もあり、実際に新規採用が決まっても好感する動きも限定的になるのではとの声も聞かれます。
ポエック(9264)が、大幅続伸になり、ストップ高まで買われています。
同社は1日引け後に業績修正を発表しています。
2023年8月期の連結経常利益を従来予想の2.6億円から3.8億円へと44.2%上方修正し、一転して30.4%増益を見込んでいます。
機械加工受託量の増加に伴う製造利益の増加や養殖設備用冷却装置の製造利益の増加などが寄与したようです。
株価は、25日線と75日移動平均線をブレイクし、目先は1,000円大台復帰も期待されるところです。
【テクニカル分析】
日経平均は5日続伸!
ギャップダウンからスタートするも、週足の13週線(32,479円)を割り込むことなく切り返し、2日連続の陽線で終わっています。
ナイトセッションの日経平均先物も32,760円 +60円で戻ってきていて、来週も、こじっかりの動きからスタートしそうです。
日足では、5日線(32,412円)と25日線(32,252円)がミニ・ゴールデンクロスしています。
来週は上向きの5日線が下値抵抗線として機能するか、そして心理的な節目の33,000円を突破し、8/1高値の33,488円を上抜くことができるかが注目されるところです。
これまでは、上値切り下げ下値切り下げの下降トレンドを形成してきましたが、8/1高値の33,488円を上抜く動きになれば、トレンド転換になり、TOPIX同様に、再びバブル崩壊後の高値を目指す動きになるかもしれません。
逆に33,000円程度で上昇が止まり、再び25日線を割り込むようなことがあれば下降トレンドは継続ということになります。
足元では、日立(6501)や日本製鉄(5401)のような証券コード下2桁が01の老舗「ゼロイチ銘柄」が新高値を取るなど上昇気運が高まっています。
日本株も「ゴルディロックス相場」に突入するのか注目されるところです。
【本日のトピック】
さて、米国債利回りが30年債主導で上昇してきています。
週末の8月雇用統計では、失業率が予想を上回り、インフレが沈静化する指標が出たにもかかわらずです。
9月は1年で最も起債の多い月で、9/4のレイバーデー明けに大型起債が集中するため、一時的な動きと見る向きも多いようですが、金利が再び暴れるようなら、波乱の9月相場に繋がることも想定され、なんとも不気味な状況です。
8/31は、13年ぶりの満月が今年最も大きく見える「スーパームーン」と、1カ月に2度目の満月である「ブルームーン」が重なる「スーパーブルームーン」だったようです。
相場は結局、人間の欲望の結晶であり、行動心理学であるという人もいます。
人間の行動心理は知らず知らずに自然の潮流に影響を受けていて、月の満ち欠けや太陽の黒点、潮の満ち引きなどが相場の転機になるという研究者もいるようです。
この手の話を、どこまで突き詰めるべきかはわかりませんが、7月、8月の日経平均の高値はすべて満月で、その後約2000円くらいの下落があったようです。
これを当てはめると、9月のメジャーSQは31,000円ということになりますが・・・
ゴルディロックス相場入りが期待される中、思わぬ落とし穴があるかもしれないということは警戒すべきかもしれません。