10月11日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄211/値下がり銘柄1594
騰落レシオ(25日)88.39%
空売り比率 47.8%
売買代金
東証プライム 3兆1594億円
東証スタンダード 772億円
東証グロース 1253億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
本日より水際対策が緩和され、「全国旅行支援」もスタートしたことから、JAL(9201)、ANA(9202)、JR東日本(9020)、JR東海(9022)などが年初来高値を更新し、HANATURE Japan(6561)やラオックス(8202)などインバウンド関連も高騰しています。
高島屋(8233)が今期大幅上方修正を発表し、一時7%を超える年初来高値を更新。同業のH2Oリテイリング(8242)や松屋(8237)も年初来高値を更新しています。
外需グロース株が総崩れになる中、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運株はしっかりの動きになり、NTT(9432)や住友不動産(8830)、清水建設(1803)など内需株の一角が逆行高になっています。
受託開発の増加に加え、ミドルウェアライセンス販売で大型ライセンス契約を一括計上したことから今期見通しを上方修正、黒字転換になったシリコンスタジオ(3907)がストップ高比例配分で年初来高値を更新しています。
先週に引き続き、ロシアによる核使用懸念、北朝鮮のミサイル発射などから、放射能汚染を軽減するときに使われるヨウ素剤関連株として伊勢化学工業(4107)が一時ストップ高まで買われ、K&Oエナジーグループ(1663)も年初来高値を更新しています。
ヨウ素剤はノーベル化学賞候補といわれた薄くて曲げられる「ペロブスカイト型」太陽電池の主原料でもあり、その側面でも注目されたようです。
政府による「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」の対象になる6Kw対応の普通充電器モデル「モデル2」を茨木県の岩瀬桜川カントリークラブに設置したと発表したENECHANGE(4169)が一時ストップ高まで買われています。
国内の充電器の多くは3Kw出力で、倍速充電に対応する「モデル2」は今後も注目されそうです。
反面、SOX指数が年初来安値を更新し、東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)、SCREEN(7735)など主力半導体関連が大幅安になり、SMC(6237)やキーエンス(6861)、ソニーG(6758)、HOYA(7741)など値がさハイテク株も総崩れになっています。
jp.reuters.com
東洋経済に「自社株買いに不適切処理」の疑いが掲載された日本電産(6594)が9%を超える急落になっています。
会社は場中に否定のコメントを出しましたが、株価は下げ止まる動きになりませんでした。
同社は先日、関社長を解雇していますが、永守会長の「株価史上主義」にひずみが生じてきているとのことです。
私個人的には「すぐやる 必ずやる できるまでやる」の永守会長は好きな経営者ですが、今の時代には合わなくなってきているのでしょうか・・・?
「農業関連」として買われてきたサカタのタネ(1337)が1Qの決算で2桁の営業減益になることを発表し15%近い急落になっています。
通期の利益見通しの下方修正を発表したわらべや日洋(2918)が大幅続落になり、3Qの決算が失望を呼んだ大阪有機化学工業(4187)も11%を超える下落に沈んでいます。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続落!
大幅ギャップダウンからスタートし大陰線で終了しています。
5日線(26988円)を大幅に下抜けし、25日線(27275円)が200日線(27298円)とデッドクロスしています。
10/3~10/4のマドの上限(26633円)近辺でとまり、切り返す展開を期待していましたが、下抜けてしまいました。
10/13は米CPIの発表もありますので、SQに向けて反発するシナリオは厳しくなったと思います。
空売り比率が47.8%まで上昇していますので、明日はショートカバーが入ってもおかしくありませんが、早期に27000円を回復するような動きにならなければ、マドの下限(26223円)、心理的な節目の26000円、直近安値の25621円あたりが視野に入ってくると思います。
【本日のトピック】
三洋貿易(3176)
https://www.sanyo-trading.co.jp/
さて、本日は三洋貿易(3176)を紹介します。
産業資材商社、主にゴムや化学品の商社です。
一言で言えば地味な会社ですが、非常に堅実な経営をする会社です。
PERは7.2倍 PBRは0.8倍 でバリュー性の高い株です。
配当利回りは3.68%と高配当で、5期連続増配 配当性向も26.3%程度ですので今後も増配が期待できます。
9月に静岡で園児が通園バスに置き去りにされ死亡する痛ましい事件がおこったことを覚えているでしょうか?
2021年7月にも福岡で同様の事故がありましたが、三洋貿易の調べによれば、事故にはなっていないものの、子供が置き去りになった例は全国で発生しているようです。
事態を重く見た政府は通園バスの安全装置の設置を義務化する方針を打ち立て、ガイドラインを年末までに作成する予定のようです。
三洋貿易は2023年に世界初の「車載用子供置き去り検知センサー」をリリースする予定になっています。
いまのところ、政府は費用の9割を補助 1台上限20万円ほど 対象は数万台とし、
①エンジンを切ると社内後部の設置ボタンを押さないとブザーが鳴り続ける
②車内の子供を高感度のセンサーで検知し運転手らに通知する
どちらかのシステム、もしくは併用を中心に検討するようです。
子ども置き去り検知装置を手掛けているのは、上場会社の中では、ほぼ三洋貿易のみのようです。(未上場会社は数社あり)
実際、三洋貿易の検知装置が採用となった場合、どの程度の利益につながるかは未知数ではありますが、話題にはのぼると思います。
あまり下値不安がなく、中長期でも持てる会社ですので、タイミングを見ながら仕込んでおくと、意外高なんてことがあるような気がします。