10月18日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1587/値下がり銘柄208
騰落レシオ(25日)92.07%
空売り比率 43.2%
売買代金
東証プライム 2兆7486億円
東証スタンダード 761億円
東証グロース 1100億円
【恐怖指数】
Extreme Fear→Fearに回復!
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
レーザーテック(6920)や信越化学(4063)、東京エレクトロン(8035)など半導体関連が反発し、前日売り込まれたエムスリー(2413)やメルカリ(4385)などグロース株も物色されています。
1500億円を上限に自社株買いを実施すると発表したリクルート(6098)が5%を超える上昇になっています。
上限は発行済み株式数の2.55%にあたる4200万株になり、同社としては、過去最大の現預金活用になるようです。
決算を前に米ネットフリックスが反発したことが好感され、動画配信サービスを手掛けるUSENNEXT(9418)が11%近い急騰になっています。
マネーフォワード(3994)は未定としていた最終損益が赤字拡大となり、コンセンサスも下回るも、悪材料出尽くしとみなされ、全市場値上がり率トップになる21%を超える急騰になっています。
貸株もいれて、大きな売り長になっていたところにイベント通過でショートカバーが入ったものと思われます。
独自開発のAIエンジン「KIBIT」に搭載しているコア技術「複数の識別モデルと交差検証に基づく分類」が台湾で特許を取得したと報じられたFRONTEO(2158)が大幅続伸になっています。
NTTドコモが提供する5G環境とマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)を活用したVR(仮想現実)シュミレーションを提供すると発表したテックファム(3625)が一時ストップ高になるまで買われています。
福井県の結婚披露宴会場を3Dモデル化してVRで再現し、20日から開催される「福井ITフォーラム」に展示する予定です。
反面、ソフトバンクG(9984)が売られ、INPEX(1605)や富士石油(5017)、石油資源開発(1662)など原油関連が逆行安になっています。
ロイターが優先交渉権を与えられているJIP(日本産業パートナーズ)の提示した買収価格が1株6000円を下回ると報じています。
先週は買収額が2兆8000億円になり、1株6400円超になることがみこまれていたため失望売りが出たようです。
ただ、時価より高い水準で、産業革新投資機構も正式提案を準備中といわれ、今後競合する形で価格変動する可能性があり、下値には買いが入っている様子です。
本日、新作大型RPG「メメントモリ」を配信開始したバンクオブイノーベーション(4393)は前場こそ買われたものの後場から材料出尽くしで売り込まれ、7%を超える下落になっています。
昨日、東京都の「GO TO EAT」の思惑でストップ高まで買われたRetty(7356)は利益確定売りに押され、3日ぶりの大幅安になっています。
為替は32年ぶりの円安を記録するも、ホンダ(7267)やスズキ(7269)、SUBARU(7270)など自動車株の一角は逆行安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
大幅ギャップアップからスタートし、心理的な節目の27000円や25日線(27085円)をキャッチアップしてきています。
下値切り上げの短期反発トレンドを形成しつつあり、200日線(27254円)を上抜けることができれば75日線(27464円)あたりがターゲットになります。
一気に上抜けることがなくても、25日線が下値支持線として機能し、同線が下向きから上向きに転換することが出来れば、中期上昇トレンドが始まります。
中期上昇トレンドがスタートするときは、いよいよ日本株が米株離れをおこすときかもしれません。
【本日のトピック】
さて、英国ではハント新財務相が減税案のほぼすべてを撤回することを発表しました。
トラス首相の辞任は時間の問題のようで、後任にボリス・ジョンソンが再任される可能性がでてきたようです。
結果、英金利低下及び、ポンドが上昇。米国債利回りも一時的に下落し株高につながったようです。
しかしながら、米国のインフレ問題は、なんら変わっていません。
昨日発表になったNY連銀製造業指数をみても、景況感は悪化するも雇用者数は増加になっています。
米長期国債利回りも、すぐさま4%近くの水準に戻っています。
金利上昇の中、株が上昇したことになりますが、たいてい実体経済を正確に反映するのは債券市場です。
したがって、今の米株上昇は、基本的には「戻り売り」のスタンスと思います。
証券会社などセルサイド側のアナリストなどからは、米株底入れ近しのコメントも聞きますが、昨日のブログでも書いたように、FRBの姿勢(インフレ沈静化を確認しないと利下げは考えられない)が変わらないと、現状での底入れは難しいと思います。
上記はリーマンショックの2008年のS&P500と2022年のS&P500を対比させたものです。
びっくりするくらい、同じような軌跡を歩んでいて、末恐ろしさを感じさせます。
上記は2008年のVIX指数と2022年のVIX指数の動きを重ねたものです。
通常はVIX指数は30をこえてくると底を打つケースが多いのですが、リーマンショックのような異常状態の時には、80近くまで上昇することもあります。
しばらくは、慎重に構えておいたほうがいいように感じます。