4月25日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1080/値下がり銘柄666
騰落レシオ(25日)146.54% かなり過熱水準!
空売り比率 40.8%
売買代金
東証プライム 2兆3472億円
東証スタンダード 1454億円
東証グロース 1658億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
三菱電機(6503)が急伸し13連騰。年初来高値を更新しています。
同社は、自動車機器事業の構造改革を実施すると発表しています。
① 巨額投資が必要な先進運転支援システムなどのCASE関連事業については、技術シナジーが見込めるパートナーとの協業を模索する。
② 電動パワーステアリングシステム製品など強みが生かせる事業に関してはコスト削減とともに、価格転嫁の加速など顧客との取引条件の見直しを進め、収益性が期待できるプロジェクト・機種にリソースを集中させる。
③ カーマルチメディアをはじめとする課題事業は早期の事業終息を進める。
としています。
また、スピーディーな事業運営を展開するため自動車機器事業を分社化する方針。
具体的な方法や内容は確定していないとしていますが、1年以内を目安に新会社の設立を目指すとしています。
収益性の向上を期待した買いが集まったようですが、明日以降も継続するか注目です。
Abalance(3856)が大幅反発になっています。
増担保規制が手仕舞い売りのトリガーとなり、需給バランスが崩れて、足元派手に売り込まれてきましたが、本日は漸く反発しています。
同社は、グループ企業であるVSUNのセル工場建設(第1フェーズ)進捗状況に関するお知らせの追加情報を発表しています。
その中で、本セル工場の建設資金は自己資金と既存取引先銀行から一部借入金により実行することで合意しており、現在公募増資等の計画は無いとしています。
一部で公募増資への懸念も言われていた銘柄だけに、本日は安心感が広がり、押し目買いを入れるキッカケとなった面もあるようです。
明日以降も戻り基調を続けられるか注目されます。
再生医療等製品の開発を手掛けるサイフューズ(4892)が大幅反発になっています。
同社は、末梢神経損傷に対する新しい治療法として、バイオ3Dプリンターを用いた神経再生技術の開発に世界で初めて成功したと発表しています。
京都大学医学部附属病院整形外科、同病院リハビリテーション科、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻との共同開発の成果です。
同社は、今回の結果を医薬品医療機器総合機構に報告し、今後、再生医療等製品としての実用化に向けて開発を進めるとしています。
株価は、これを好感する買いがはいったものの、1,400円付近からの売りも多く、大陰線で終わっています。
戻り売りを吸収できるか注目です。
マイクロアド(9553)が4連騰になり、上場来高値を更新しています。
同社に、特段、新たな材料は見当たりませんが、足元で揉み合いを上放れてきたことを機に見直し買いが継続的に入っている様子です。
同社株は2月に発表した1Q決算が好感されて大きく買われてきましたが、3月中旬以降は揉み合い相場になり、日柄調整がすすんでいました。
1Q決算が良かったことから2Q決算への期待も抱かれ易く、来月15日発表予定の2Q決算へ向けて、先回り的な買いも、これから入ってくると期待する向きも多いようです。
明日以降も買いが続くのか注目されます。
セキュア(4264)が大幅高になっています。
同社は、AIを活用した「SECURE AI STORE LAB 2.0(セキュア・エーアイストアラボ・2.0)」を新宿住友ビル地下1階にオープンすると発表しています。
2023年2月に提携を発表した米スタートアップ企業のAiFiの技術を活用し、ネットワークカメラの映像を独自AIで解析、レジレス・無人店舗の運営を実用化したとのことです。
本日の株価は長い上影を残しましたが、先ずは5日線をサポートに出来るかが注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅続伸!
ギャップアップからスタートし、年初来高値(28806円)を更新するも、頭打ちになり、3日連続の上髭陰線になっています。
上値が重く、5日線(28608円)も若干下向きに変わってきていて、短期的には調整に入ってもおかしくない状況です。
しかしながら、本日の日経新聞には、東証再編が後押しになり、自社株消却が過去最多になっていることが掲載されています。
東証の上場維持基準に、流通株式比率が導入されていますが、プライムが35%以上、スタンダードとグロースは25%以上が求められています。
自社株を消却すれば、上場株式数が減るため、流通株式比率を上げることができるようになります。
そして、自社株消却が多くなれば、日経平均のEPSの上昇につながり、PERの低下につながります。
目先は、連休が近づく中、米株市況次第で調整に入ってもおかしくありませんが、日本株の優位性はしばらく続くのかもしれません。
【本日のトピック】
さて、ブルームバーグに、新「恐怖指数」誕生へという興味深い記事が掲載されています。
このブログでも、【恐怖指数】として、毎回VIX指数のデータは載せていますが、ここもと、VIX指数は低位安定してしまっていることがわかります。
およそ、1か月前の銀行危機が話題になった時でさえ、1年前の水準に近づくことはなく、現状は17前後で安定しています。
VIX指数が精彩を欠いている理由には諸説あるようですが、その中で有力と言われているのが、期間24時間未満という超短期の株式オプション取引「ゼロDTE(ゼロ・デー・トゥー・エクスピレーション)」が積み上がっているという説です。
通常のオプションはSQで決済されますが、ゼロDTEは24時間以内に決済されるため、VIX指数には反映されにくいようです。
米国では、若年層のゼロDTEの取引が活発になっていてゴールドマン・サックスのデータによれば、ゼロDTEは昨年7-9月(第3四半期)にはS&P500種株価指数オプション全体の40%を超えるようになり、その比率は6カ月前のほぼ2倍に急伸しているとのことです。
こうした、背景もあってか、VIXを算出するシカゴの取引所、CBOEグローバル・マーケッツは、VIXの期間1日バージョンをローンチする計画を明らかにしています。
同社ウェブサイトに掲載された文書によると、CBOEの1日ボラティリティー指数(コード:VIX1D)は24日に導入される予定のようです。
この指数がどのような動きをするかはわかりませんが、シェアが増えてきているゼロDTEの動きを反映するということになれば、現状のVIX指数よりはボラティリティが高くなると思われます。
現状、マーケットには、VIX指数に反応してポジションを取るアルゴリズムが数多くあると言われています。
現状、マーケットが小動きに終始しているのも、VIX指数のボラティリティが低下していることとも関係があると思われます。
新指数に連動するアルゴリズムが稼働するようになれば、マーケットもボラタイルな動きになるかもしれないので注意が必要かもしれません。