8月14日(月)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【売買代金】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種別】
【個別】
リクルートホールディングス(6098)が大幅上昇になり、年初来高値を更新しています。
同社が、10日に発表した2023年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比16%増の980億円での着地になり、市場予想平均であるQUICKコンセンサスの827億円(7月20日時点、6社)を上回っています。
広告宣伝費の抑制や求人情報サービス「インディード」などの人員削減による合理化効果で利益率の改善が顕著となったようです。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の新井勝己シニアアナリストは10日付リポートで、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の比率が三菱モルガンの事前予想(34.0%)を上回ったとして「コスト効率化による収益コントロールが好印象」と評価しています。
また、株式需給面でも、今年3月上旬に680万株を超えていた信用買い残は直近データで120万株程度まで大幅減少していて、その分だけ上値も軽くなっていると見る向きもあるようです。
シャープ(6753)が大幅高になっています。
同社は、MSCI定期見直しで、除外候補に入っていたものの、除外されなかったことで本日は買い安心感が繋がっているとの見方があるようです。
また、除外を睨んで同社株を空売りしていた向きもいるようで、そういった向きの買戻しも、本日の上昇要因になっている様子です。
他にも除外候補に挙げられていたサイバーエージェント(4751)、日本ガイシ(5333)もしっかり上昇しています。
そして、実際にMSCI除外が決まった日清製粉グループ本社(2002)、日本新薬(4516)は想定通りながら弱含みの動きになっています。
大和証券では、除外に絡んでリバランスで発生する売りインパクトは、日清製粉グループ本社が8.75日分、日本新薬は7.12日分と試算しています。
THEグローバル社(3271)が、場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は10日引け後に、2023年6月期の連結決算発表にあわせて、通期の業績予想を開示しています。
今期の最終利益は前期比14.6%増の20億200万円を予想し、年間配当は5期ぶりの復配となる18円を予定しています。
分譲マンションや収益物件を中心に事業を推進し、今後は配当性向20%以上をメドに株主還元を目指すとしています。
株価は、値ごろ感に着目した短期志向の個人投資家資金なども集結していて、目先は、ボラタイルな展開も想定されます。
スターティアホールディングス(3393)が続急伸しています。
同社は、10日取引終了後、2024年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表し、最終利益は前年同期比2.7倍の4億3,600万円で着地しています。
通期の計画(12億5,000万円)に対し、進捗率は約35%と順調なスタートとなり、業績の上振れを期待した買いが集まったようです。
ITインフラ事業では情報セキュリティー機器などが好調に推移し、デジタルマーケティング事業におけるSaaSツール群「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」も堅調に推移し、収益に貢献しています。
本日の株価はザラ場高値から押し戻されましたが、7月1日の1,415円をクリアした意味は大きく、一段高が期待されます。
直近上場のクオルテック(9165)が、一時ストップ高になるまで買われ、上場来高値を更新しています。
同社は、10日引け後に発表した本決算が好感されています。
2023年6月期の営業利益は12.6%減の3.04億円で着地しましたが、既に公表済みの数字に近くサプライズはありませんでした。
注目された、2024年6月期の営業利益予想を前期比103.5%増の6.19億円と発表していて、年間配当予想も42.00円(うち記念配当5.00円)とし、前期(37.00円)から増配しています。
自動車の電動化加速による旺盛な開発意欲を背景に信頼性評価事業が拡大すると見込むほか、微細加工事業で通信分野に加えてヘルスケア分野への進出を本格化させる方針としています。
株価は、本日急反発しましたが、同社株は前月下旬に新規上場した銘柄で、公開価格2,540円で上場後、殆ど上回っていなかったこともあり、その株価以上では公募組のヤレヤレ売りも出易い状況です。
ヤレヤレ売りを消化して、見直し買いが進むか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
一時、25日線(32,500円)を上回るも、10時すぎから中国の碧桂園のデフォルト懸念や為替介入懸念が材料視されてか下落に転じ、5日線(32,273円)を下回る上髭陰線を形成しています。
目先は、10日安値の32,015.96円や心理的節目の32,000円を死守して持合いがつづくのか、それとも32,000円を割り込み一段安になるのか微妙なところです。
仮に割り込む動きになっても、毎日50円くらい上昇している75日線(31,782円)が下値抵抗線として機能するのかが重要になると思います。
【本日のトピック】
さて、信用買い残が3.79兆円を記録し、2007年8月以来の高水準になる中、本日は16銘柄がストップ安を記録しています。
その中には、少し前に相場をつくった材料株も含まれていて、信用で売りそこなった人は受難の時期を迎えているものと思います。
本日で、ひときわ相場の雰囲気を暗くしたのはAbalance(3856)でしょう。
同社は、8/14が決算発表予定でしたが、決算発表を8/21に延期することを本日朝に発表しています。
しかも、8/10に発表延期を予定していた様子で、他のIRはするものの、なぜか、発表延期自体は4日後にしたとのことで、8/10に同社株を買った人は嵌め込まれたと大騒ぎになっています。
この会社は、私も以前このブログで警鐘を鳴らしましたが、今年の1月にIR職人ともいわれる堀内氏がIR広報室長に着任し、絶妙なタイミングでの小出しの上方修正IRで株価をつり上げ、煽りともいえるコメントを、たびたび発信していました。
そして、なぜか、8/1には退職しLAホールディングス(2986)に転職したようです。
もともと同社は旧社名をリアルコムといい、現筆頭株主の龍潤生氏(中国籍?)に乗っ取られたという疑惑のある会社です。
そして、いまでこそ上記すべてのファンドは同社株を売却しているようですが、少し前は組み入れトップにしていたファンドもありました。
この会社を組み入れるうえで、会社の沿革や経営陣を調べて(経営陣に会ったのか?)採用したのか、ファンドマネージャーに聞いてみたいものです。
私は、極力株主総会や会社説明会には出席するようにしているのですが、株主総会で経営陣の話を直接聞くと、会社のイメージが違ってくることがあります。
また、IRに電話等で問い合わせをすると、ネットや書面では解らなかった多くの情報を得ることができます。
この会社のIRには違和感しか感じなかったので投資していませんが、あらためて自分で調べる大切さを感じています。