1月12日(金)
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ファーストリテイリング(9983)が急伸し、上場来高値を更新しています。
同社株1社で、日経平均を231.77円引き上げています。
同社が、11日発表した2023年9〜11月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比25%増の1466億円で着地しています。
市場予想の平均であるQUICKコンセンサスの1371億円(7社、5日時点)を上回り、好感した買いを集めたようです。
国内ユニクロ事業は9、10月は例年よりも気温が高く推移したことで秋冬商品の販売が苦戦したものの、11月は冬物防寒衣料などの販売が好調だったほか、感謝祭も盛況だったようです。
また、海外ユニクロ事業はグレーターチャイナ、北米、欧州が大幅な増収増益となり、ジーユー事業も販売が好調に推移しています。
特筆すべきは、行動制限の緩和で主力の中国事業が回復し、同期間としては過去最高益を更新したことでしょう。
不況の中国ですが、個人消費は意外と底堅いものがあるのかもしれません。
野村証券の山岡久紘リサーチアナリストは11日付リポートで、海外ユニクロ事業の順調な売り上げ拡大が続いている点は安心感につながる内容だったとし「新規顧客層の拡大などを背景に、欧米での事業拡大が続いている点が特に好印象」との見方を示しています。
ルネサスエレクトロニクス(6723)が4日続伸しています。
同社は、11日、米パワー半導体大手のトランスフォームを買収すると発表しました。
買収金額は3億3900万ドル(約492億円)となり、2024年後半に買収を完了し完全子会社とする予定です。
パワー半導体に用いる素材である窒化ガリウム(GaN)関連の技術を獲得し、電気自動車(EV)向け需要を開拓することが目的で、今後の収益拡大を期待した買いが先行しました。
GaN半導体は熱伝導率が大きく放熱性に優れています。
スイッチの切り替え時に発生する電力ロスが従来品の半分以下で、EVに採用すれば走行距離を大幅に伸ばせるといわれ、データセンター、小型電源などへの活用も期待されています。
岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「将来的に需要拡大が見込まれるGaN半導体の分野での投資はポジティブに評価できる。きょうの上昇は前日の米半導体株高も追い風になっている」と指摘しています。
ジェーソン(3080)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社が、11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高221億6,900万円(前年同期比6.8%増)、営業利益8億3,200万円(同10.4%増)と、2ケタ営業増益となり、通期予想に対する進捗率が87%となったことが好感されています。
夏の猛暑や秋口以降の比較的高い気温の継続などを背景に、主力のペットボトル飲料を含めた食料品を中心に順調に販売を伸ばしたほか、各種コストの抑制や水道光熱費などの低減効果も寄与したようです。
また、同時に、24年2月末時点の株主から株主優待制度を新設するとも発表しており、これも好材料視されているようです。
毎年2月末時点で5単元(500株)以上を保有する株主を対象に、自社店舗で利用できる優待券8,000円分、またはPBのミネラルウォーター(500ミリリットル24本入×4箱)のいずれか1つを贈呈するとのことです。
株価は昨年来高値を更新してきましたが、目先この勢いがどこまで続くか注目されます。
同社は、11日の取引終了後に24年5月期上期(23年6~11月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比24%増の20億4,100万円と大幅な伸びを達成しています。
同時に今期の年間配当を従来計画の18円から20円へと増額修正しています。
同社は、自動車向け工業用プラスチック部品を主力に展開していますが、電気自動車(EV)シフトの流れが軽量化ニーズを喚起し、同社の収益環境に追い風となっているようです。
株価指標面ではPER8倍強、PBR0.6倍台と依然として割安感が際立っていることも買い安心感につながっているようです。
株価は75日線(561.63円)を突破し、更なる一段高も期待されます。
トプコン(7732)が大幅高になっています。
11日に提出された大量保有報告書によれば、アクティビストで知られる米バリューアクト・キャピタルが、同社株を従来の8.06%から13.69%まで買い増していたことが 明らかになっています。
昨年5月に初めてバリューアクト・キャピタルが同社株を5%超保有したことが明らかになり、10月には更に買い増しが判明していました。
ただ、その後は2Q決算が失望されて、同社株は派手に売られていただけにバリューアクト・キャピタルの動向が注目されていました。
今回、大量に買い増してきたことが明らかになったことで、改めて見直し買いに繋がっており、今後何らかの提案をしてくる期待への思惑も働いているようです。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続伸!
ローソク足は2日連続でマドを空けて上昇し、寄り引けほぼ同値の小陰線の胴体部分から上下にヒゲを出す十字線に似た形状を描いています。
ナイトセッションの日経平均先物は35,540円 -70円で戻ってきています。
先物が小幅下落で戻ってきていることから、マドを開けて上昇する「三空踏み上げ」になる可能性は低く、またマドを開けて下落する「三川宵の明星」にもなりにくいため、下落トレンドの始まりになることは避けられそうです。
25日線との乖離率は6.61%(昨日5.32%)と過熱していますので、持合いの中、過熱感を冷ます動きになれば、持合い後は、さらに上値を目指す動きになるかもしれません。
日経平均が持合いに入る中、出遅れのグロース株が物色されるというような、交互に物色される相場が続けば、日本株の上昇も息の長いものになると思います。
【本日のトピック】
さて、1/13のマーケットアナライズConnnectでは、大和証券の木野内栄治氏が出演されて、新NISAで何を買うべきかというテーマで、非常にわかりやすく講演されています。
25分程度のYouTubeですので、ご視聴されることをお勧めします。
結論から言うと、iPhoneの買い替え周期が3年であり、今年は買い替え期になることから、「アップル関連株」
そして、AI半導体の「先端パッケージ関連株」
さらに、インフレ局面が1960年台の金融株急騰局面に酷似していることから「金融株」を挙げています。
テック株と金融株は違う波があることから、腕に覚えのある人はタイミングを見ながら、難しい人は両方分散して買うことを推奨しています。
ところが、アップル株については、昨年末、バークレイズは投資判断を「アンダーウエート」に引き下げ、目標株価を160㌦に引き下げたことをきっかけに下落したのは記憶に新しいところです。
バークレイズのアナリストは「販売台数やiPhone15のラインアップを考慮すると見通しは引き続きネガティブであり、iPhone16をもっと魅力的にするような特色やアップグレードもなさそうだ」としています。
つまり、アップルのiPhoneに対する見通しは木野内氏とバークレイズでは180度違うことになります。
木野内氏は携帯回線が2G→3Gに変わった時、初代iPhoneが誕生し、3G→4Gに変わった時Applewatchが誕生するなど、4G→5Gに移行するときには、新しいハードやサービスが誕生しやすいと述べておられますが・・・
私個人的にはAndroid派で3年に一度携帯を買い替えることもありませんので、このあたりの流行には、うといのですが、希望的観測も込めて木野内氏を支持したいところです。
いずれにしても、時価総額世界一の株価の行方ですので、注意深く見ていく必要があると思います。